2018年4月4日(水)
フェイスブック 個人データ流出で謝罪
ZUCKERBERG 'SORRY' FOR DATA BREACH
英語タイトルのZUCKERBERG 'SORRY' FOR DATA BREACHは「ザッカーバーグ氏、データ漏えいを謝罪」です。
世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、利用者の個人データが不正に第三者のデータ分析会社に渡った問題で、「過ちを犯した」としたうえで、個人データの保護に向けた対策を強化すると発表しました。
今回のニュースを通して、情報(データ)を「共有する(人に渡す)」「入手する」「保護する」、(サイトに)「投稿する」と言うときの英語表現を学びましょう。
Zuckerberg posted a statement on his Facebook page on Wednesday, days after the scandal came to light. He admitted the firm has "made mistakes" and said it has "a responsibility to protect" private data. Facebook says from now on it will increase restrictions on the amount of data available to third-party developers.
The scandal has its origins in England, where an app developer obtained private information on millions of Facebook users. He shared the details with a data analysis firm, Cambridge Analytica.
センテンスごとに学ぶ
respond to ...は「~に対処する、~に応じる、~に対応する」です。
falloutは、文字どおりには核爆発のあと地上に降り注ぐ放射性降下物のことですが、そこから不祥事や危機などが及ぼす「悪影響、余波」という意味もあります。
日本語になっている「スキャンダル」は主に男女関係での不品行の噂話を連想させますが、英語のscandalはそれだけでなく、道徳的、法的、社会的に受け入れられない行動や出来事全般について使います。
breachは「(法律・義務)違反、(約束)不履行」です。a breach of ...の形でよく使われ、a breach of confidenceなら「信頼の裏切り、秘密漏えい(秘密をしゃべること)」、a breach of privacyなら「プライバシー侵害」、a breach of contractなら「契約違反」、a breach of trustなら「背任」です。
allow A to ...は「Aが~することを可能にする」です。
50 million「5,000万」のように、millionは前に数字が付いても複数形にはなりません。ただ、センテンス6のように「何百万もの、多数の」というときだけは、millions of ...のように複数形になります。
2文目の冒頭のitは、data「データ」を指しています。
インターネット上のサイトに「投稿する」というときの動詞として、postは一般的な単語です。Instagram(インスタグラム)に写真を「載せる」というときも、post a photo on Instagramのように使えます。
daysは「何日も」です。この文脈ではザッカーバーグCEOの謝罪が遅かったという含みがあります。問題が発覚したのは3月16日でした。
come to lightは「光(の当たるところ)にやって来る」、つまり「明るみに出る」という表現です。
日本語の「認める」にあたる英語はadmit、allow、permitなどいろいろとあり、混同しやすいので注意しましょう。allowとpermitは「許可する」という意味での「認める」、admitは都合のよくない事柄などを事実だと「認める」です。本文でも、「過ちを犯した」という不都合な事柄を「認めた」です。
itは、the firm「この会社」、つまりFacebook「フェイスブック」を指しています。
from now onは「今後、これからずっと」です。
a restriction on ...は「~に関する(~に課する)制約、制限」です。ここでは具体的には、利用者がフェイスブックのアカウント情報を使ってアプリに登録する際に、開発事業者が求める内容を氏名とプロフィールの写真、メールアドレスに限るとのことです。
have one's origin(s) in ...は「~を起源とする、~に端を発する」という表現です。trace one's origin(s) to ...「~に起源を遡る」という言い方もあります。
private informationは「個人情報」です。
本文ではmillions of Facebook users「何百万人ものフェイスブック利用者」と表現されていますが、より具体的には50 million「5,000万人」、あるいはそれを上回る数の個人情報が流出したと報じられています。
heは、前のセンテンスのan app developer「アプリ開発者」を指しています。
the detailsは、private informationの「中身、詳細」です。
この問題は、イギリスの大学の心理学の教授が2013年、クイズ形式で性格を判断するアプリを開発し、そのアプリをダウンロードした人から提供された個人情報を、データ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」に流したとされています。ケンブリッジ・アナリティカは、選挙運動などに活用できるようビッグデータを分析する会社です。