2020年3月3日(火)
Here in Tokyo, the benchmark Nikkei average continued to slide, staying in negative territory throughout the morning session.
In New York on Tuesday, the Dow Jones Industrial Average tumbled nearly 880 points, or about 3.2 percent, to 27,081. The decline for Monday and Tuesday was a combined 1,911 points, marking a record two-day drop.
One economist sees the volatile markets continuing for the time being.
(Carl Weinberg / Chief Economist, High Frequency Economics)
"As it turns out the coronavirus is just the kind of shock to give people that kind of a pause. And while initially it was dismissed as a rather small thing in a rather small place, the realization is growing that the impacts of coronavirus on the world economy are going to be bigger and longer-lasting than previously thought. So, money is taking a pause as investors just circle the wagons and see what happens next."
センテンスごとに学ぶ
investorは「投資家」です。株を買うということはその会社に投資することですので、株を持っている人は「投資家」でもあります。
investors are selling off shares as they move into safer assetsは、株を売って手にしたお金をもっと安全な資産に注ぎ込むということです。
have an impact on ...は「~に衝撃を与える、~に影響する」です。impactに付ける形容詞を変えて応用できます。例えば、have an immediate impact on ...なら「~に直ちに影響する」です。
アメリカCDC=疾病対策センターが、アメリカ国内での新型コロナウイルスの流行の可能性に言及したことから、投資家の間ではリスクを避けようと株式市場から資金を引き上げる動きが一段と強まりました。こうした資金は安全とされる債券市場に流れ込み、長期金利の目安となるアメリカの10年物国債の金利は一時、1.30%と過去最低を記録しました。
Nikkei averageは「日経平均」で、より正式にNikkei Stock Average「日経平均株価」とも言います。
ここでのslideは「(値段が)下げる、(相場が)下落する」という意味です。
negative territoryは「マイナスの領域」ですが、ここでは、日経平均が前日比でマイナス(下げ)の状態だったということです。close in negative territoryと言えば「(取り引きが)下げて引ける」、open in negative territoryと言えば「(取り引きが)下げて始まる」です。
the morning sessionは「前場(午前の取り引き)」です。なお、the afternoon sessionは「後場(午後の取り引き)」です。東京証券取引所の場合、前場は9:00~11:30、後場は12:30~15:00です。
ここでのtumbleは「下がる」という意味で、前文のslideよりも急激な下げについて使います。
ここでのorは「または」ではなく、「言い換えれば、つまり」です。文字で書くときは本文のように、直前にcommaを打ちます。原語と翻訳を併記するときにも、例えばShinkansen, or bullet train「新幹線、つまりbullet train」のように使われます。
ダウ平均は、アメリカのダウ・ジョーンズ社がアメリカの代表的な業種の30銘柄の株価を元に算出している平均株価です。ダウ平均は日経平均にも大きく影響する傾向にあります。
1,911 pointsと複数形なのに単数を表す冠詞aが付いているのを疑問に思うかもしれませんが、a+修飾語+数詞+複数名詞というパターンがあるためです。例えば、a staggering 70,000 patients「7万人もの患者」、an estimated 120,000 refugees「推定12万人の難民」のように使います。
ダウ平均は月曜日(2月24日)にも1,031ドル61セント下げており、火曜日(2月25日)の879ドル44セントと合わせると、1,911ドル5セントに達します。連続する2営業日の下げ幅では、2018年2月2日と5日の1,840ドル96セントを上回り、過去最大となりました。
volatileは「不安定な、変動が激しい、変わりやすい」です。
for the time beingは「しばらくの間、当分、当面」という熟語表現です。
世界経済と市場の分析を行うアメリカの調査会社High Frequency Economics(ハイ・フリークエンシー・エコノミクス)のカール・ワインバーグ氏の言葉です。
as it turns outは「結局のところ、今にしてみると」という前置きの表現です。過去形のas it turned out「最終的には、結果的には、ふたを開けてみると」もよく使われます。
give A a pauseは「Aをためらわせる、ちゅうちょさせる」という表現です。
文頭のwhileは、時間的に「~の間」という意味ではなく、「~なのに対し、~に反して」のように対比を表しています。
dismissは、人や物について「重要でない、まじめに取り合う価値がないと判断する」です。dismiss A as ...は「Aを~として軽くあしらう」です。
動詞realizeには「~と認識する、~と実感する」という意味があり、その名詞形のrealizationは「認識、実感」です。the realization that 主語+動詞は「~は~である(~する)という認識」ですが、本文の場合は、the realization that the impacts of ... than previously thought is growingとすると、センテンス全体の主語+動詞+the realization is growingが分かりにくくなるので、先にthe realization is growingを出し、そのあとに、どのようなrealizationかをthat ...で続けています。
more ... than previously thoughtは「思っていたよりも~」で、本文ではbigger and longer-lasting「より大きく、より長引く」がmore ...に当たります。
take a pauseは「ひと休みする、ちょっと休む、休憩を取る」です。
circle the wagonsは「守りを固める、防戦態勢を敷く」という熟語表現です。西部開拓時代のアメリカで入植者がwagon(幌馬車)の車列で円を作り、その内側で盗賊やインディアンによる襲撃に備えたことが起源とされています。
2020年3月2日(月)
暗号機メーカーは米独のスパイが運営
CIA, BND 'READ ENCRYPTED INFO FOR DECADES'
英語タイトルのencryptedは「暗号化された」、infoはinformation「情報」のことです。CIA, BND 'READ ENCRYPTED INFO FOR DECADES'は「CIAとBNDが『暗号化された情報を何十年にもわたり解読していた』」です。
1960年ごろから、日本を含む120か国以上に販売されていた外交公電などに使われる暗号機の製造会社が、実はアメリカとドイツの情報機関によって秘密裏に運営され、各国の機密性の高い情報が解読されていたことが分かったと欧米メディアが報じました。
本文に出てくるintelligence agency、eavesdrop、rigなどの用語に注目しながら、かつての外交関係や暗号機についての情報への理解を深めましょう。
The Washington Post and German public broadcaster ZDF jointly reported on the case. Their reporting reveals that from the 1970s, the CIA and its German counterpart, the BND, owned and controlled Crypto AG, an encryption company that sold its equipment to over 120 countries.
The spy agencies rigged the company's devices to listen in on both friends and enemies, including monitoring Iran during the 1979 hostage crisis. The Soviet Union and China were never Crypto customers as they were suspicious of the company's ties to the West.
Both the CIA and the BND have declined to comment.
センテンスごとに学ぶ
intelligenceには「知性、知能」という意味もありますが、ここでは「諜報活動」という意味で、intelligence agencyは「情報当局」です。具体的な名称は、センテンス3に出てきます。
reportedlyは「伝えられるところによると」という副詞です。
eavesdropは「盗聴する」です。
hiddenは「秘密裏の」で、ここでのcontrolは「運営」です。
encryptionは「暗号」で、encryption firmは「暗号機(製造)会社」です。
public broadcasterは「公共放送」です。ZDFは、ドイツの公共放送Zweites Deutsches Fernsehenの略称です。
jointlyは「合同で」です。
今回の件は、アメリカの有力紙ワシントン・ポストとドイツのZDFが、独自に入手した文書などをもとに伝えたものです。
revealは「明らかにする」です。「通常知られていないことを示す」というニュアンスです。
CIA(Central Intelligence Agency)は、アメリカの「中央情報局」です。
counterpartは「同等に対応するもの」で、違う組織の職務や機能が同じ相手を指します。
BND(Bundesnachrichtendienst)「連邦情報局」は、当時の西ドイツの情報機関です。
AGは、ドイツ語のAktiengesellshaft「株式会社」の略です。
ここでのrigは「不正操作する」という意味で、盗聴が可能になるようCIAとBNDが秘密裏にクリプト社を運営していたことを示しています。
listen inは「盗聴する」という句動詞です。
friendは、ここでは「同盟国」を指しています。
ここでのmonitorは「盗聴する」という意味です。
hostageは「人質」です。ここでは、1979年に起きたイランのアメリカ大使館占拠事件を指しています。
the Soviet Unionは「ソビエト連邦」(旧ソビエト)です。正式名称は、Union of Soviet Socialist Republics「ソビエト社会主義共和国連邦」です。
customerは「顧客」です。
be suspicious of ...は「~を疑っている」です。
ここでのtieは「関係」で、この意味では複数形で用いられます。
2020年2月28日(金)
世界の軍事費 大幅に増加
GLOBAL DEFENSE SPENDING RISE 'BIGGEST IN DECADE'
英語タイトルのGLOBAL DEFENSE SPENDING RISE 'BIGGEST IN DECADE'は「世界の防衛費が『10年間で最大』に増加」です。
英国の国際戦略研究所が世界の軍事情勢をまとめた報告書を発表し、2019年の世界全体の軍事費は前年に比べて増加し、過去10年間で最も高い伸び率だったとしました。
今回のニュースには、increase of ...やrise by ...など、数字に関する表現が出てきます。こうした表現に注目しながら、世界の軍事情勢について英語で学びましょう。
The annual "Military Balance" report says the defense budgets of both the U.S. and China exceeded the global average with an increase of 6.6 percent.
U.S. spending rose by 53.4 billion dollars, an amount almost as big as the entire defense budget of Britain. However, growth in China's defense spending is slowing, reflecting the country's economic woes.
The report concludes the international order built on rules established since World War II is under severe strain. It cites the expiry last year of a key treaty between the U.S. and Russia – the Intermediate-Range Nuclear Forces Treaty, or INF.
センテンスごとに学ぶ
think tankは「シンクタンク、頭脳集団」です。
ここでのspendは、金を「費やす」です。
ここでのdefenseは「防衛」です。特に世界の国々の防衛についてなので、「国防」と訳しています。
decadeは「10年間」で、the past decadeは「過去10年間」です。
前のセンテンスではa British think tankとなっていましたが、ここでthe International Institute for Strategic Studies「国際戦略研究所」という具体的な名称が示されています。strategicは「戦略の」という意味です。
spendingは「支出、経費」で、defense spendingは「防衛費」です。
increase by ... percentは「~%増加する」です。
annualは「年1回の、毎年の」で、annual reportは「年次報告書」です。
exceedは「上回る、超える」です。
an increase of ... percentは「~%の増加、成長」です。
spendingは「支出」ですが、ここでは特に、センテンス2にも出てきたdefense spending「防衛費」を指しています。
rise by ... dollarsは「~ドル増加する」です。
an amount almost as big as ...は「~とほぼ同じ大きさの額」です。アメリカの防衛費の増加額を英国の防衛予算全額と比較し、前者の額の大きさを説明しています。ただし、almostが加わっていることから、as big as「ほぼ同額」に近いけれども、若干少ない金額であるというニュアンスになります。
ここでのslowは、増加や成長が「鈍い、緩やか」という意味です。現在進行形で、増加の速度が落ちてきていることを表現しています。
reflect ...は「~を反映する」です。
ここでのwoeは「困難、苦境」で、この意味では通例複数形のwoesが用いられます。
動詞concludeは「結論づける」です。名詞形は、conclusion「結論」です。
built on ...は「~に基づく」です。
under strainは、このセンテンスのように国際秩序についてであれば「緊張下にある」です。人についてであれば「気持ちが張りつめた、負担のかかった」などと訳すこともできます。
冒頭のitは、前のセンテンスのthe report「報告書」を指しています。
ここでのciteは「(証明するために)引き合いに出す、引証する」です。前のセンテンスで説明された結論に至る根拠のひとつを示しています。
intermediate-rangeは「中距離の」、nuclear forcesは「核戦力」、treatyは「条約」です。
このセンテンスのor は「すなわち」という意味で、the Intermediate-Range Nuclear Forces Treatyの略称である INFを示すために用いられています。
2020年2月27日(木)
The state-run Xinhua News Agency says members of the body's Standing Committee will discuss postponing the congress on Monday next week. Observers suggest leadership would find it impossible to gather nearly 3,000 delegates from across the country, amid the threat of the spreading coronavirus.
Still, delaying the meeting would be extremely unusual. The situation could also affect President Xi's plans to visit Japan in early April.
The latest figures show 1,868 people in mainland China have died after contracting the virus. The total number of infections has now surpassed 72,000.
センテンスごとに学ぶ
戦争や疫病などの好ましくないもの、不快なものが「突然始まって広がる」と言うとき、break outという句動詞が使えます。例えば、A riot broke out.なら「暴動が発生した」です。その名詞形が本文で使われているoutbreak「突然の発生、勃発、流行」です。the outbreak of warと言えば「戦争の勃発」になります。ちなみにbreakoutには、ニキビなどの「吹き出物」や「脱獄」という意味もあります。
ripple effectは「波及効果」です。
likelyは、(be) likely to ...「~しそうだ」という形で覚えていることも多いでしょう。この形は英米共通ですが、アメリカ英語では、本文のようにlikelyを副詞で使うことがあります。... has already decided ならば「すでに決めた」ですが、likelyを入れることで断定を避け、「すでに決めたようだ」という意味を加えています。
lay out ...(またはlay ... out)は「~を提示する、~を打ち出す」です。この意味でのlay outの目的語になりやすい名詞は、本文のpolicy「政策」や、plan「計画」、argument「議論」などです。
中国の「国家主席」は、presidentと英訳されます。
the National People's Congressは、「全人代(全国人民代表大会)」の英訳です。全人代は例年3月5日に開幕し、全国から3,000人近い代表が出席して1年の基本政策などを決める、中国にとって最も重要な政治日程の2つです。
runには「経営する、運営する」などの意味があり、state-runは「state(国家)によって運営されている、国営の」です。privately runなら「民間で運営される」で、反対はpublicly run「公的に運営される、公設の」で表せます。
ここでの the body「その組織」は、全人代を指しています。
observerは、何らかの事柄や状況などを長期にわたって注視し、よく知っている人で、political observerと言えば「政治の動きを常に追っている人」です。
ここでのdelegateは、中国各地から会議に参加する代表者を指しています。各国政府から国際会議などに派遣される「使節、代表(の1人ひとり)」という意味でもよく使われます。なお、「代表団」なら、delegationです。
find it impossible to ...は「~するのは不可能だと気づく、分かる」です。
amid ...は「~の状況で」で、ニュースの英語でよく使う言葉です。
文頭のstillは「それでもなお、そうは言っても」という意味の副詞です。
wouldが使われているのは、「もし延期が決まれば」という仮定のニュアンスを含めるためです。
日本語では「~が遅れる」のように自動詞的な言い方をしますが、英語ではbe delayedという言い方をします。例えば「飛行機が遅れた」なら、Our flight delayed.ではなく 、Our flight was delayed.です。
affectは「影響する」です。センテンス1に出てきたeffect「影響する」(センテンス1では名詞)と形が似ていますが、affectは主に「悪く影響する」ことに使います。例えば、「被災地」はaffected area、「被災者」はaffected peopleと訳されることもあります。
形はcanの過去形ですが、ここでのcouldは、現時点における推量を表します。「~することもありえる、~する可能性がある、~かもしれない」程度の、確信の度合いが比較的弱い推量の助動詞です。
ここでのcontractは「(病気に)かかる」という動詞です。「契約書」という意味の名詞contractと同じ綴りですが、動詞のときは単語の後半を強く発音します。風邪(flu、cold)などの軽い病気には、contractではなくcatchやgetを使います。
infectionは「感染」です。本文の infectionは複数形になっているので、それぞれの感染症例を指しています。要するに「感染者」です。動詞形は、infect「感染させる」で、be infected with ...なら「~(病名)に感染している」、people infected with coronavirusなら「コロナウイルスに感染している人々」です。
surpass「超える」は、「上に」を意味する接頭辞sur-と、「通過する、過ぎる」を意味するpassから成る言葉です。
2020年2月26日(水)
GDP fell by an annualized 6.3 percent in the October-to-December period. It was the first contraction in five quarters. It was also the biggest fall since the tax was raised last time in 2014. In the second quarter of that year, GDP fell 7.4 percent.
Personal consumption makes up more than half of Japan's GDP. It fell by 2.9 percent following the increase in the tax from eight percent to 10 percent at the beginning of October last year.
Sales of cars and electrical appliances tumbled. A warm winter and a series of powerful storms contributed to the drop.
Corporate investment was down by 3.7 percent. Exports fell by 0.1 percent. Both figures were largely due to the global economic slowdown caused by the trade dispute between the U.S. and China.
センテンスごとに学ぶ
figureは「数字、姿」などの意味ですが、ここでのfiguresは「統計」で、この意味では複数形で使われます。
GDPはgross domestic productの略で、「国内総生産」です。
shrankは、動詞shrink「縮む、小さくなる」の過去形です。
quarterは「4分の1、四半期」で、final quarterは「最終四半期、第4四半期」です。会計年度の場合、日本のfinal quarterは1月から3月ですが、ここでは暦年で10月から12月の3か月間を指しています。
consumptionは、動詞consume「消費する」の名詞形のひとつで、「消費」です。consumption taxは「消費税」です。なお、consumer「消費者」も、consumeから派生した名詞です。
weigh on ...は「~に重くのしかかる、~の負担となる」という句動詞です。
annualizedは、動詞annualize「(統計などで)年率で換算する」から派生した形容詞で、「年換算で、年率で」という意味です。
ここでのperiodは「期間」です。
contractionは動詞contract「縮む、収縮する」の名詞形で、「縮小、収縮、短縮」です。the first contraction in five quarters「5(四半)期で初めての縮小」は、つまり「5(四半)期ぶりの縮小」ということです。
内閣府が発表した去年10月から12月までのGDPは、物価の変動を除いた実質の伸び率が、前の3か月と比べてマイナス1.6%でした。これが1年間続いた場合の年率に換算すると、マイナス6.3%となり、5期ぶりにマイナスに転じました。
冒頭のitは、前のセンテンスで述べていた年率6.3%減を指しています。
the tax「その税金」は、消費税を指しています。
前回の消費税の増税は2014年で、5%から8%に引き上げられました。
the second quarterは「第2四半期」です。ここでは暦年の第2四半期で、4月から6月までの期間のことです。
that year「その年」は、消費増税のあった2014年を指しています。
今回のGDPの下げ幅は、前回、消費税率が引き上げられた直後の、2014年4月から6月までの年率でマイナス7.4%以来、5年半ぶりの大きさとなりました。
冒頭のitは、personal consumption「個人消費」を指しています。
前置詞following ...は「~のあとに、~に続いて、~を受けて」という意味です。
applianceは「器具」で、electrical applianceは「電化器具、家電製品」です。
tumbleは「倒れる、ひっくり返る、下落する」です。
a series of ...は「一連の~」という表現です。
ここでのpowerful storm「強力な嵐」は、台風のことです。typhoonという単語が使われることもあります。
contribute to ...は「~に貢献する、~に寄与する、~の一因となる」です。
corporateは「企業の」、investmentは「投資」で、corporate investmentは「企業投資、設備投資」です。
exportsは、通例複数形で「輸出高、輸出量」です。
さらに住宅投資もマイナス2.7%となり、多くの項目で伸び率がマイナスに転じる結果となりました。
both figures「両方の数字」は、前のセンテンスに登場した設備投資と輸出高の減少を指しています。
slowdownは「減速」で、global economic slowdownは「世界経済の減速」です。
disputeは、動詞としては「議論する、論争する」、名詞としては「論争、紛争」です。trade disputeは「貿易紛争、貿易摩擦」です。
2020年2月25日(火)
森友学園 籠池前理事長に実刑判決
FORMER SCHOOL OPERATOR CONVICTED OF FRAUD
英語タイトルのconvictedは「有罪判決を受けた」、fraudは「詐欺」という意味で、FORMER SCHOOL OPERATOR CONVICTED OF FRAUDは「前学校経営者が詐欺で有罪」です。
今回は、森友学園の前理事長とその妻が有罪判決を受けたというニュースです。2017年に大きな話題となった事件ですが、なぜ話題になったのでしょうか。被告はどのように主張しているでしょうか。こうした点に注意して、国有地売却問題に端を発した詐欺事件について英語で学習してみましょう。
The former president of Moritomo Gakuen, Yasunori Kagoike, was sentenced to five years in prison on Wednesday. His wife Junko was given a three-year sentence, suspended for five years.
The fraud charges relate to illegally seeking subsidies for the construction of a new school on state land they had already bought for millions of dollars below its market value.
The scandal made national headlines in 2017.That's because Prime Minister Shinzo Abe's wife, Akie, was slated to become an honorary principal at the school, sparking allegations of favoritism.
Kagoike described his detention as politically motivated. He says he and his wife were arrested to turn public attention away from the prime minister.
センテンスごとに学ぶ
turn toは「(新しい話題に)移る」という意味で使われていて、ここでは「(よその国のニュースから)日本のニュースに移ります」ということです。
ここでのformerは「前~」です。
operatorは「経営者、運営者」という意味ですが、次のセンテンスに名前が出てくる籠池被告は、森友学園の理事長でした。
find ... guiltyは「~を有罪判決とする」という表現で、受け身の形になっているので、... have been found guiltyは「~は有罪判決となった」です。
defraudは「詐欺行為をする、だまし取る」という動詞です。
the governmentは「政府」ではなく、国や大阪府、大阪市などの「行政」のことです。籠池夫妻は総額1億7,000万円余りをだまし取ったとして詐欺などの罪に問われました。
ここでのpresidentは「理事長」です。
ここでのsentenceは動詞で「判決を下す」という意味で、be sentenced to ...は「~の判決を下される」です。
five years in prisonは「懲役5年」です。
ここでのsentenceは名詞で「判決、刑罰」という意味で、a three-year sentenceは「懲役3年」です。
suspended for five years「5年間執行を停止される」とは、つまり「執行猶予5年」です。
ここでのchargeは「罪、容疑」という意味で、複数形になっていることからthe fraud chargesは「詐欺などの罪」です。
relate to ...は「~に関連している、~と関係がある」です。
seekには「得ようとする、手に入れようとする」という意味があります。
subsidy for ...は「~に対する補助金」です。
state landは「国有地」で、state land (that) they had already boughtは「籠池夫妻がすでに購入していた国有地」です。
market valueは「市場価格、時価」です。
headlineは「見出し、トップ記事」のことで、make national headlinesは「全国的に大きく報道される」という意味です。
2017年に籠池被告は国会の証人喚問で、安倍総理大臣からだという寄付金100万円を昭恵夫人から受け取ったと述べました。
be slated to ...は「~する予定である」という意味です。
honorary principalは「名誉校長」です。
sparkは、動詞で「引き起こす、引き金になる」です。
allegationは「(不正行為などについて十分な証拠のない)主張」のことで、allegations of favoritismは「優遇したのではないかという主張」です。
昭恵夫人が名誉校長になる学園に国有地を売却するにあたり、鑑定価格から8億円あまりの値引きをしたことに対して何らかの忖度があったのではないかと問題になりました。
describe A as Bの形で「AをBと述べる」を表します。
ここでのdetentionは「勾留」です。籠池被告は2017年7月に逮捕され、2018年5月に釈放されるまで、勾留は約300日間に及びました。
politically motivatedは「政治的に動機づけられた、政治的な理由による」です。
turn A away from Bの形で「AをBからそらす」を表します。
public attentionは「世間の注目、国民の関心」です。
2020年2月24日(月)
ベネチアで伝統のカーニバルが開幕
VENICE PUTS ON ITS CARNIVAL COLORS
英語タイトルのVENICE PUTS ON ITS CARNIVAL COLORSは「ベネチア、カーニバルの彩りをまとう」です。
イタリアの水の都ベネチアでは、高潮や新型コロナウイルスの影響などで観光業が落ち込む中、中世から伝わる伝統のcarnival「謝肉祭」が始まり、仮面をかぶってきらびやかな衣装を身にまとった人たちが街に華やかな彩りを添えました。
今回のニュースを通して、ベネチアのカーニバルの雰囲気を伝える英語表現を学びましょう。
This year's theme is "Game, Love and Folly." Locals and tourists are donning extravagant costumes and Venetian masks.
(Spectator)
"I just like people having a mask on. People being happy. That's the best thing about it."
Venice has been staging carnivals since the 11th century. Two and a half weeks of revelry kicked off Saturday night with a parade on the water.
The festivities usually attract a huge number of visitors, and that's just what Venice needs right now. The tourism industry has slumped due to floods late last year and a decline in travel amid the coronavirus outbreak.
センテンスごとに学ぶ
Venice「ベネチア、ベニス」は、イタリア北東部に位置する都市です。イタリア語ではVeneziaと書くことから、日本語でも通常「ベネチア」と表記します。
awashは「水につかって」という形容詞ですが、be awash with ...は比喩的に「~であふれている、~でいっぱいである」という表現です。ベネチアが「水の都」なので、この表現を使ったのでしょう。情景が思い浮かびます。
annualは「例年の、年一度の」という形容詞です。ここでのthe annual carnival「年に一度のカーニバル」は、カトリックの祝祭である「謝肉祭」を指しています。
underwayは「進行中で」という形容詞で、get underwayは「開幕する」です。
authoritiesは、通例は複数形で「当局」です。local authoritiesは「地元自治体、地方自治体」です。
spectacleは、目をみはるような「光景、壮観、催し」です。ここでのthe spectacleは「謝肉祭(の光景)」を指しています。
reinvigorateは、re-「再び」+invigorate「活気づける」から成る単語で、「再活性化する」という動詞です。
flaggingは「垂れ下がった、衰えかけた、下降ぎみの」という形容詞になっています。
tourism industryは「観光業」です。
follyは「愚かさ」です。
localsは、通例は複数形で「地元の人々」です。
donは「着用する、まとう」という意味です。
extravagantは「ど派手な、きらびやかな、ぜいたくな、浪費する」という形容詞です。名詞形は、extravagance「浪費、ぜいたく、過度」です。
カーニバルの参加者の言葉を英訳したものです。
I just like people having a mask on「仮面をつけてるのが好き」は、つまり「仮面をかぶった人々を見るのが好き」と言いたかったのでしょう。
peopleは「人々」ですが、ごく普通の会話ですので、ここでは「みんな」という感じです。
動詞stageは、計画的に何かを「実施する」という意味です。
日本での「カーニバル」は祭りやパレードの印象がありますが、そもそもはカトリックの「謝肉祭」で、その歴史は11世紀まで遡ります。
revelryは「お祭り騒ぎ、どんちゃん騒ぎ」で、ここではcarnivalを言い換えています。
kick offは「開始する」という句動詞です。今年のカーニバルは2月8日夜に始まり、25日まで続く予定です。
ここでのwaterは「運河」を指しています。カーニバルは、光と音楽で彩られた運河でのparade「パレード」で華やかに幕を開けました。
festivityは「祝祭」で、the festivities「その浮かれ騒ぎ」は謝肉祭を指しています。
attractは「引きつける、引き寄せる」です。
hugeは「巨大な」で、a huge number of ...は「途方もなく多数の」という表現です。
justやrightは、ここでは強調の意味で用いられています。
動詞slumpは「急落する、落ち込む」という意味です。
due to ...は「~のせいで」で、because of ...で言い換えることもできます。
floodは「大水、洪水」です。
amid ...は「~の真っ最中に」という前置詞です。
outbreakは、戦争の「勃発」、疫病の「大流行」など、何か良くないことが突然起こるときに使われます。
ベネチアでは去年11月に、記録的な高潮に見舞われて建物が水につかるなどの大きな被害が出たことや、ことしに入ってからは新型コロナウイルスによる影響でホテルのキャンセルが相次ぐなど、観光業が落ち込んでいます。