2020年2月24日(月)
ベネチアで伝統のカーニバルが開幕
VENICE PUTS ON ITS CARNIVAL COLORS
英語タイトルのVENICE PUTS ON ITS CARNIVAL COLORSは「ベネチア、カーニバルの彩りをまとう」です。
イタリアの水の都ベネチアでは、高潮や新型コロナウイルスの影響などで観光業が落ち込む中、中世から伝わる伝統のcarnival「謝肉祭」が始まり、仮面をかぶってきらびやかな衣装を身にまとった人たちが街に華やかな彩りを添えました。
今回のニュースを通して、ベネチアのカーニバルの雰囲気を伝える英語表現を学びましょう。
This year's theme is "Game, Love and Folly." Locals and tourists are donning extravagant costumes and Venetian masks.
(Spectator)
"I just like people having a mask on. People being happy. That's the best thing about it."
Venice has been staging carnivals since the 11th century. Two and a half weeks of revelry kicked off Saturday night with a parade on the water.
The festivities usually attract a huge number of visitors, and that's just what Venice needs right now. The tourism industry has slumped due to floods late last year and a decline in travel amid the coronavirus outbreak.
センテンスごとに学ぶ
Venice「ベネチア、ベニス」は、イタリア北東部に位置する都市です。イタリア語ではVeneziaと書くことから、日本語でも通常「ベネチア」と表記します。
awashは「水につかって」という形容詞ですが、be awash with ...は比喩的に「~であふれている、~でいっぱいである」という表現です。ベネチアが「水の都」なので、この表現を使ったのでしょう。情景が思い浮かびます。
annualは「例年の、年一度の」という形容詞です。ここでのthe annual carnival「年に一度のカーニバル」は、カトリックの祝祭である「謝肉祭」を指しています。
underwayは「進行中で」という形容詞で、get underwayは「開幕する」です。
authoritiesは、通例は複数形で「当局」です。local authoritiesは「地元自治体、地方自治体」です。
spectacleは、目をみはるような「光景、壮観、催し」です。ここでのthe spectacleは「謝肉祭(の光景)」を指しています。
reinvigorateは、re-「再び」+invigorate「活気づける」から成る単語で、「再活性化する」という動詞です。
flaggingは「垂れ下がった、衰えかけた、下降ぎみの」という形容詞になっています。
tourism industryは「観光業」です。
follyは「愚かさ」です。
localsは、通例は複数形で「地元の人々」です。
donは「着用する、まとう」という意味です。
extravagantは「ど派手な、きらびやかな、ぜいたくな、浪費する」という形容詞です。名詞形は、extravagance「浪費、ぜいたく、過度」です。
カーニバルの参加者の言葉を英訳したものです。
I just like people having a mask on「仮面をつけてるのが好き」は、つまり「仮面をかぶった人々を見るのが好き」と言いたかったのでしょう。
peopleは「人々」ですが、ごく普通の会話ですので、ここでは「みんな」という感じです。
動詞stageは、計画的に何かを「実施する」という意味です。
日本での「カーニバル」は祭りやパレードの印象がありますが、そもそもはカトリックの「謝肉祭」で、その歴史は11世紀まで遡ります。
revelryは「お祭り騒ぎ、どんちゃん騒ぎ」で、ここではcarnivalを言い換えています。
kick offは「開始する」という句動詞です。今年のカーニバルは2月8日夜に始まり、25日まで続く予定です。
ここでのwaterは「運河」を指しています。カーニバルは、光と音楽で彩られた運河でのparade「パレード」で華やかに幕を開けました。
festivityは「祝祭」で、the festivities「その浮かれ騒ぎ」は謝肉祭を指しています。
attractは「引きつける、引き寄せる」です。
hugeは「巨大な」で、a huge number of ...は「途方もなく多数の」という表現です。
justやrightは、ここでは強調の意味で用いられています。
動詞slumpは「急落する、落ち込む」という意味です。
due to ...は「~のせいで」で、because of ...で言い換えることもできます。
floodは「大水、洪水」です。
amid ...は「~の真っ最中に」という前置詞です。
outbreakは、戦争の「勃発」、疫病の「大流行」など、何か良くないことが突然起こるときに使われます。
ベネチアでは去年11月に、記録的な高潮に見舞われて建物が水につかるなどの大きな被害が出たことや、ことしに入ってからは新型コロナウイルスによる影響でホテルのキャンセルが相次ぐなど、観光業が落ち込んでいます。