2020年2月28日(金)
世界の軍事費 大幅に増加
GLOBAL DEFENSE SPENDING RISE 'BIGGEST IN DECADE'
英語タイトルのGLOBAL DEFENSE SPENDING RISE 'BIGGEST IN DECADE'は「世界の防衛費が『10年間で最大』に増加」です。
英国の国際戦略研究所が世界の軍事情勢をまとめた報告書を発表し、2019年の世界全体の軍事費は前年に比べて増加し、過去10年間で最も高い伸び率だったとしました。
今回のニュースには、increase of ...やrise by ...など、数字に関する表現が出てきます。こうした表現に注目しながら、世界の軍事情勢について英語で学びましょう。
The annual "Military Balance" report says the defense budgets of both the U.S. and China exceeded the global average with an increase of 6.6 percent.
U.S. spending rose by 53.4 billion dollars, an amount almost as big as the entire defense budget of Britain. However, growth in China's defense spending is slowing, reflecting the country's economic woes.
The report concludes the international order built on rules established since World War II is under severe strain. It cites the expiry last year of a key treaty between the U.S. and Russia – the Intermediate-Range Nuclear Forces Treaty, or INF.
センテンスごとに学ぶ
think tankは「シンクタンク、頭脳集団」です。
ここでのspendは、金を「費やす」です。
ここでのdefenseは「防衛」です。特に世界の国々の防衛についてなので、「国防」と訳しています。
decadeは「10年間」で、the past decadeは「過去10年間」です。
前のセンテンスではa British think tankとなっていましたが、ここでthe International Institute for Strategic Studies「国際戦略研究所」という具体的な名称が示されています。strategicは「戦略の」という意味です。
spendingは「支出、経費」で、defense spendingは「防衛費」です。
increase by ... percentは「~%増加する」です。
annualは「年1回の、毎年の」で、annual reportは「年次報告書」です。
exceedは「上回る、超える」です。
an increase of ... percentは「~%の増加、成長」です。
spendingは「支出」ですが、ここでは特に、センテンス2にも出てきたdefense spending「防衛費」を指しています。
rise by ... dollarsは「~ドル増加する」です。
an amount almost as big as ...は「~とほぼ同じ大きさの額」です。アメリカの防衛費の増加額を英国の防衛予算全額と比較し、前者の額の大きさを説明しています。ただし、almostが加わっていることから、as big as「ほぼ同額」に近いけれども、若干少ない金額であるというニュアンスになります。
ここでのslowは、増加や成長が「鈍い、緩やか」という意味です。現在進行形で、増加の速度が落ちてきていることを表現しています。
reflect ...は「~を反映する」です。
ここでのwoeは「困難、苦境」で、この意味では通例複数形のwoesが用いられます。
動詞concludeは「結論づける」です。名詞形は、conclusion「結論」です。
built on ...は「~に基づく」です。
under strainは、このセンテンスのように国際秩序についてであれば「緊張下にある」です。人についてであれば「気持ちが張りつめた、負担のかかった」などと訳すこともできます。
冒頭のitは、前のセンテンスのthe report「報告書」を指しています。
ここでのciteは「(証明するために)引き合いに出す、引証する」です。前のセンテンスで説明された結論に至る根拠のひとつを示しています。
intermediate-rangeは「中距離の」、nuclear forcesは「核戦力」、treatyは「条約」です。
このセンテンスのor は「すなわち」という意味で、the Intermediate-Range Nuclear Forces Treatyの略称である INFを示すために用いられています。