2018年5月24日(木)
カシオ デジタルカメラ事業から撤退
STOPPING DIGITAL CAMERA PRODUCTION
英語タイトルのSTOPPING DIGITAL CAMERA PRODUCTIONは「デジタルカメラの製造を終える」です。
電機メーカーのカシオ計算機は、長く続けてきたデジタルカメラ事業から撤退することを明らかにしました。なぜ撤退を決めたのでしょうか。最初のデジタルカメラには、どのような機能が搭載されていたでしょうか。
本文に出てくるpull out of、shake、shipmentなどの用語にも注目しながら、このニュースを英語で学びましょう。
Casio launched its digital camera unit in 1995, releasing the first-ever model with an LCD screen on the back. The product was a huge hit that helped trigger a boom in digital camera sales.
But the market has been declining with the growing popularity of camera-equipped smartphones. Casio's digital camera business posted losses the past two years, with shipments falling to one-tenth of their peak. The maker has concluded that the business would not be profitable.
センテンスごとに学ぶ
electronicsは「電子機器」、electronics makerは「電子機器製造会社」です。
itは「カシオ計算機」を指しています。
pull out of ...は「~から撤退する」という表現で、事業などから手を引くというニュアンスです。
ここでのbusinessは「事業」という意味です。
bring an end to ...は「~に終止符を打つ、~を終わらせる」という表現です。
industryは「産業」や「業界」と訳されることが多いですが、ここでは「事業」で、デジタルカメラ事業を指しています。
shake upは「揺さぶる」という意味です。ここでは、カシオ計算機がスマートフォンにより「揺さぶりをかけられた」、つまり「影響を受けた」という様子を表しています。
ここでのlaunchは「(事業を)立ち上げる」という意味です。
release は「発売する」です。
firstは「初めての」という形容詞ですが、everが加わることで「未だかつてない」という点が強調されます。first-everは「史上初」という意味です。
LCDは、liquid crystal display「液晶表示装置、液晶ディスプレー」の略です。
カシオ計算機は、1995年に「QV-10」という製品でデジタルカメラ事業に参入しました。
huge hitは「爆発的な人気、大ヒット」です。
triggerは「引き起こす」、trigger a boomは「ブームを引き起こす」という意味です。
カシオ計算機は、ピークの2007年には685万台のデジタルカメラを出荷しました。
ここでのdecline は「縮小する」です。
growing popularityは「高まりつつある人気、人気の高まり」です。
equipは「搭載する」で、camera-equipped は「カメラを搭載した」という意味です。
postは「計上する」で、post a lossは「損失を計上する」という意味です。
shipmentは「出荷」です。
昨年度のデジタルカメラの出荷台数はピークの10分の1を下回る55万台まで落ち込み、デジタルカメラ事業は49億円の営業赤字となり、2年連続で赤字となっています。
concludeは「結論を出す」です。
profitableは「利益になる」という形容詞です。
カシオ計算機の樫尾和宏社長は記者会見で、「赤字額が大きくなり、続けることはできないと判断した。デジカメ事業で培った画像認識技術などをいかして新しい分野で商品を生み出していきたい」と話しています。