2018年7月17日(火)
西日本豪雨 被害拡大
HOT WEATHER HAMPERING RECOVERY
英語タイトルのHOT WEATHER HAMPERING RECOVERYは「暑さが復旧を妨げる」です。
このたび西日本を襲った豪雨は、平成最悪の被害をもたらしました。気象庁は、記録的な豪雨の被災地を含む西日本と東日本の広い範囲が高気圧に覆われて各地で厳しい暑さとなるとして、熱中症に十分注意するよう呼びかけました。
今回のニュースを通して、災害避難に関連する語彙・表現を増やしましょう。
We begin here in Japan where rescue crews are facing a number of challenges following days of heavy rains that led to flooding and landslides. With at least 162 people dead and dozens still missing, the frantic search for survivors continues.
In Hiroshima Prefecture, an evacuation order has been issued for 25 homes. The local government says cracks were found in this reservoir that was under stress from the heavy rains.
More than 8,000 people are in temporary shelters. But with rising temperatures, it's taking a toll.
The Meteorological Agency says temperatures are expected to rise above 30 degrees Celsius in many areas on Wednesday. Officials say evacuees and people taking part in recovery work need to keep hydrated to avoid heatstroke.
Adding to the difficulties, the water supply has been cut off in places as well, leading to long lines at water trucks.
センテンスごとに学ぶ
crewは、船・飛行機・宇宙船などの乗務員や、特定の仕事に共同で取り組む一団を指す集合名詞です。例えばan ambulance crewなら「救急隊」、a camera crewなら「撮影班」です。メンバーの一人ひとりを指すときはa crew member、two crew membersのように表します。ここではrescue crew「救助隊」そのものが複数あるので、rescue crewsとしています。
numberに形容詞を付けて、例えばa large number of ...「多くの~」、a huge number of ...「膨大な数の~」、a small number of ...「少数の~」のように使うことがよくあります。本文のように、形容詞を使わないa number of ...は「若干の~」とも「多くの~」とも取れるのですが、2つ以上で、many「多い」よりは少ないときによく使います。
a dozenは「12」で、dozensと複数形にすると「何十」です。
missingは「行方不明の」という形容詞で、A is missingは「Aが見当たらない、Aが行方不明である」です。Aには人・動物・物などが入ります。また、go missingなら「行方不明になる」で、My cat has gone missing.「うちの猫が行方不明になった」のように使います。
franticは「(努力や試みが)必死な、死にもの狂いの」という意味で、日本語の「懸命な」より強い語感があります。
evacuationは「避難」です。動詞形はevacuate「避難させる」です。
issue an orderは「命令を出す、発令する」です。
広島県福山市は11日午前8時41分、熊野町高下(こうげ)地区の25世帯に対し、避難指示(緊急)を発令しました。12日午前8時40分に解除されています。
ここでは、福山市が避難指示を発令した理由を述べています。
local governmentは「地方自治体」で、ここでは広島県福山市を指しています。
reservoirは「貯水池、ため池」です。
(be) under stressは「圧がかかって、ストレスがかかって」という意味です。本文のように物理的に圧がかかっている状態も指しますが、精神的にストレスがかかっている状態も指します。keep calm under stressといえば「ストレス下で冷静さを保つ、ストレスに動じない」です。
ここでのcrackは「亀裂」という名詞です。動詞で使って、crack under pressure「プレッシャーで押しつぶされそうになる」という表現もあります。
temporaryは「一時的な」、shelterは「避難所」です。shelterを使った表現として、take shelter「避難する」や、seek shelter「避難を求める」などがあります。
tollは「代償、犠牲」で、take a toll on ...は「~に犠牲をもたらす、~に打撃を与える、~に被害や損害を与える」という表現です。本文では、(It's taking a toll) on them (=the people)が省略されています。 一時避難所にいる人たちの健康状態に悪影響が出ている、つまり避難所の人たちが健康を崩し始めているということです。
the Meteorological Agencyは「気象庁」です。「気象学」なら、meteorologyと言います。
(be) expected to ...は「~すると予想される、~することになっている」です。
Celsiusは「セ氏」です。日本で気温・温度をいうときは「セ氏」と付けなくても誤解を招きませんが、アメリカなど日常的にはFahrenheit「カ氏」を使っている国もありますので、英語で伝えるときはdegreesの後ろにCelsiusまたはFahrenheitを付けて、どちらかを明示する必要があります。ちなみにセ氏30度は、カ氏86度です 。
evacueeは「退去(避難)させられた人」つまり「避難者」です。語尾の-eeは「~される人、~させられる人、被~者」を意味する接尾辞で、employee「雇われている人、従業員」、examinee「試験を受ける人、受験者」、interviewee「インタビューを受ける人」、nominee「候補に指名された人」 などに見られます。
take part in ...は「~に参加する」です。
hydrateは「水分を含ませる」です。hydroは「水」を意味する連結形(複合語・派生語の構成要素)で、他の要素と結びついて「水」関連の単語を作ります。dehydrationなら「脱水症」、hydropower generationなら「水力発電」です。
ここでのadd to ...は「~を増大させる」です。
ここでのlineは、順番を待つ人の「列、行列」です。イギリス英語では、queueと言います。「~を待つ列に並ぶ」ならstand in line for ...、「列に割り込む」ならイギリス英語ではjump the queue、アメリカ英語ではcut in lineと言います。