2018年6月19日(火)
米朝首脳会談 “大枠”で合意
TAKES DIFFER ON SUMMIT
2018年6月13日のニュース
英語タイトルのTAKES DIFFER ON SUMMITは「首脳会談について解釈が異なる」です。
6月12日、アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が、シンガポールで史上初の米朝首脳会談を行いました。両首脳は共同声明に署名しましたが、非核化に向けた具体的な行動や検証方法について言及はありませんでした。
今回のニュースで軍事や政治外交に関する英語表現を学び、今後の進展を英語で読み解く力を身に付けましょう。
The U.S. and North Korea are offering different takes a day after a historic summit between the two countries' leaders ended with a lot of promises and little substance.
Donald Trump and Kim Jong Un signed a joint statement where the North committed "to work toward the complete denuclearization of the Korean Peninsula." But there was no mention of a timeline and what the U.S. had been pushing for: complete, verifiable, and irreversible denuclearization.
The North's state-run media is now reporting the leaders recognized that denuclearization should happen step by step. That's in line with the phased approach that the North had been suggesting prior to the summit. But in a long-winded press conference after the meeting, Trump said denuclearization would happen very quickly.
There is one thing the two sides do agree on — the end of joint military exercises between the U.S. and South Korea. Trump said the U.S. would be ending what he called very provocative ''war games'' with Seoul. The news seemed to catch many, including in South Korea, by surprise.
センテンスごとに学ぶ
ここでのtakeは「解釈、見解」という名詞として用いられています。offering different takesは、前日の首脳会談をどう受け止めるかについて「異なる見解を示している」ということです。
end with ...は「~で終わる」で、a lot of promises「たくさんの約束」はあったけれども、little substance「中身はほとんどない」結末だったことを示しています。
littleは数えられない名詞に使う表現で、否定語を伴わなくても「ほとんど~ない」という意味になります。数えられる名詞にはfewを用います。これに対して、a littleやa fewは「少しの」という意味です。
whereは関係副詞と呼ばれるもので、whereに続く内容が先行詞statementを修飾して「~という内容の声明」という意味になります。
work toward ...は「~を目指して努力する、~に取り組む」という表現です。
timelineには「時間軸、時系列、年表、年史、日程、予定」などの意味があります。また、SNSでは投稿を時系列に並べて表示した画面を指します。ここでは、朝鮮半島の非核化に向けた「予定、スケジュール」という意味です。
complete, verifiable, and irreversible denuclearizationは、アメリカが北朝鮮の核問題に関して唱えている軍事外交の専門用語で、「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」と訳されます。頭文字をとってCVIDとも呼ばれます。
-runは「~によって運営されている」で、state-runは「国営の」です。city-runなら「市営の」です。
recognize that ...は「~だと認識する」です。
step by stepは「一歩一歩、段階的に」という意味の成句です。名詞を修飾する場合には、step-by-stepのようにハイフンが入ります。
in line with ...は「~と一致して」という表現です。
phasedは「段階的な、段階別の」という形容詞で、phased approach「段階的な取り組み」は、朝鮮半島の非核化についてセンテンス4に出てきた、denuclearization should happen step by stepと同じ内容を指しています。北朝鮮は、あくまでも非核化は体制保障と並行して段階的に進めるべきだとしています。
long-windedは「話などがくどい、長ったらしい」という意味の形容詞です。
one thing「ひとつのこと」は、agree on ...「~について合意する」の目的語になっていて、先行詞として前に置かれています。
agreeの前に付いているdoは、合意したことを強調しています。ほかの点については合意したかどうか曖昧なところがあるけれど、この1点だけは確かに合意した、という語感を表しています。
joint military exercisesは「合同軍事演習」です。なお、exerciseには「演習、練習、訓練」のほかに「(権利の)行使」という意味もあります。
what he called ...は「彼(トランプ大統領)が~と呼んだもの」です。
war gameは「コンピューター画面で行う戦争ゲーム」のほか、「軍事演習、戦闘模擬演習、机上作戦演習」などと訳される場合もあります。