2018年10月10日(水)
新沖縄県知事に基地移設反対の玉城氏
DENNY TAMAKI WINS
英語タイトルのDENNY TAMAKI WINSは「玉城デニー氏が勝利する」という意味です。英語ニュースの見出しでは、たとえ過去のことであっても、このように現在形で表すことがあります。
今回の話題は、「新しい沖縄県知事に基地移設反対の玉城氏が勝利した」という話題です。玉城氏はかつてどのような仕事に携わっていたのでしょうか。また勝利演説ではどのようなことを述べたのでしょうか。
本文に出てくるpredecessor、stakeなどの用語に注目しながら、このニュースを英語で学習してみましょう。
Denny Tamaki will be the next governor of Okinawa. The former Lower House lawmaker and radio personality won in an election on Sunday. He opposes the central government's plan to move a U.S. military base within the prefecture and is promising to never allow another one to be built.
During his victory speech, he invoked the memory of his predecessor, Takeshi Onaga, who died of cancer in August.
(Denny Tamaki / Okinawa Governor-elect)
"Many voters in Okinawa were thinking of the former governor's words that he wouldn't allow any more bases to be built here. And they were thinking about how he staked his life on that promise."
Tamaki reiterated he would continue to oppose the central government's plan to relocate the U.S. Futenma Air Station to the less populated coastal area of Henoko.
Tamaki's main opponent Atsushi Sakima conceded defeat. He was backed by the country's ruling coalition, which includes the Liberal Democratic Party.
センテンスごとに学ぶ
governorは「知事」です。ちなみに「市長」なら、mayorと言います。
Lower Houseは「下院」で、日本の場合は「衆議院」を指します。
lawmakerは「議員」です。
radio personalityは「ラジオパーソナリティ、ラジオタレント」です。
玉城氏は沖縄県出身の58歳で、タレントとして活動したあと、2009年の衆議院選挙で初当選し、自由党の幹事長を務めています。
opposeは「反対する」という意味です。
central governmentは「中央政府」です。
military baseは「軍事基地」です。
victory speechは「勝利演説」です。ちなみに「敗北演説」なら、concession speechと言います。
invokeは「呼び覚ます、思い起こさせる」という意味です。
predecessorは「前任者」です。ちなみに「後継者」なら、successorと言います。
玉城氏は、8月に死去した翁長知事の遺志を受け継ぐとして、政府が進めるアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設阻止を訴えていました。
玉城デニー氏の言葉を英訳したものです。翁長知事について語っています。
think of ...は「~を頭に思い浮かべる、~について考える」という句動詞です。
stakeは「賭ける、危険にさらす」という意味で、stake one's lifeは「命がけでやる」という熟語です。今回の選挙で玉城氏は、翁長前知事を支持してきた共産党や社民党などの支持層を固めたほか、いわゆる無党派層の支持も集め、初めての当選を果たしました。
reiterateは「繰り返し言う」です。
relocateは「移設する」です。
populatedは「人口の多い」という形容詞です。ここではless populatedなので「より人口の少ない」という意味です。
opponentは「対抗馬」です。
concedeは「認める」、defeatは「敗北」です。
be backed by ...は「~の支援を受けている」という意味です。前宜野湾市長の佐喜真氏は無所属新人として立候補しましたが、自民・公明両党などの推薦を受けていました。選挙報道の英語では、政党の公認候補ではないが「推薦」などとして既成政党の支援を受ける場合にbacked by ...やwith support from ...という表現をよく使います。反対に「(自民党の)公認候補」の場合は、run on (the LDP's) ticketなどと表現します。この場合のrunは「立候補する」、ticketは「公認候補者リスト」という意味です。
ruling coalitionは「連立与党」です。
the Liberal Democratic Partyは「自由民主党」で、英語ではLDPと省略されます。