2019年9月13日(金)
ヤフー 象牙製品の取り引き禁止へ
YAHOO JAPAN TO BAN IVORY SALES
英語タイトルのYAHOO JAPAN TO BAN IVORY SALESは「ヤフージャパンが象牙の取り引き禁止へ」です。banは「禁止する」です。ニュースの見出しでは未来のことを表す際にtoが使われますので、to banは「禁止へ」です。ivoryは「象牙」、ここでのsalesはインターネットオークションでの販売で「取り引き」と訳せます。
「ワシントン条約」で国際的な取り引きが禁止されている象牙について、IT大手のヤフーは、運営するオークションサイト上での取り引きを禁止することを決めました。
今回のニュースを通してインターネット上のサービスを説明する英語表現を学び、会話で使ってみましょう。
Officials at Yahoo Japan say they confirmed that ivory sold on its auction site was taken out of the country illegally. On several occasions in April alone, such ivory was found confiscated by customs in China.
Yahoo Japan says it takes the situation seriously. Based on advice from wildlife campaigners, it will ban ivory sales from November 1.
In principle, the Convention on International Trade in Endangered Species has banned cross-border ivory sales since 1990. But domestic sales are allowed in Japan with some conditions. Japan has therefore been criticized by some African countries for fostering an international black market.
Conservationists called on Yahoo Japan to ban ivory sales once and for all.
センテンスごとに学ぶ
platformは、(IT関連で)コンピューター利用の基盤となる技術やネット環境、動作環境などを指しますが、ここでは商品やサービスを提供する側と利用者が結びつく場所を提供する「商業プラットフォーム」のことです。
auction siteは、ここではヤフージャパンが提供するインターネットオークションサイトを指しています。
象牙製品の取り引きに関しては、メルカリや楽天は2017年に禁止しています。
take A out of Bは「AをBから持ち出す」です。
the countryは、Japan「日本」を指していますので、taken out of the country illegallyは「違法に日本から海外に持ち出された」です。
aloneは、名詞・代名詞のあとに付けて「ただ~だけ」を表します。onlyよりも、「ただ~だけ」という意味が強い語です。
such ivoryは、前のセンテンスに出てきた違法に日本から持ち出された象牙を指しています。
based on ...は「~を基に」です。
wildlifeは「野生動物」、wildlife campaignerは「野生動物保護の運動家」です。
itは、Yahoo Japanを指しています。
in principleは「原則として」という表現です。
cross-borderは「国境を越えての」という意味なので、cross-border ivory salesは「象牙の国際取り引き」です。
the Convention on International Trade in Endangered Species(略してCITES「サイテス」)は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」で、「ワシントン条約」としてよく知られています。1990年に結ばれたこの条約は、野生動植物の国際取り引きの規制を輸出国と輸入国が協力して実施することにより、絶滅のおそれのある野生動植物の保護をはかることを目的としています。
ここでのconditionsは「条件」で、この意味では通例、複数形で使われます。例えば、work conditionsと言えば「労働条件」です。
象牙の国際取り引き、輸出入はすでに1990年以降、ワシントン条約で原則として禁止されていますが、日本やEUなどでは、国内にかぎって取り引きが続けられていて、和楽器用品や印鑑などに加工され売買されています。8月のワシントン条約の締約国会議では、一部の国から象牙の国内取り引きを全て禁止するよう提案されていましたが、採決は見送られました。
fosterは「助長する」です。
black marketは「闇の市場、闇取り引き」です。
象牙の国内市場が残っていることで密猟を助長するおそれがあるとして、アフリカの国々からは厳しい目が向けられています。一方、日本政府は、日本の市場は密猟による象牙で成り立っているわけではないとしています。
call onは「求める」という句動詞です。
once and for allは「これを最後に(きっぱりと)」という表現です。