2020年1月23日(木)
台湾総統選 蔡英文総統が再選
TSAI WINS TAIWAN PRESIDENTIAL ELECTION
英語タイトルのTSAI WINS TAIWAN PRESIDENTIAL ELECTIONは「蔡氏が台湾の総統選挙で勝利する」です。
台湾では1月11日に総統選挙が行われ、現職の与党・民進党の蔡英文総統が、過去最多となる800万を超える票を獲得して再選されました。
ニュース本文に出てくるincumbent、sovereignty、capitalize onなどの表現に注目しながら、今回の選挙の争点について英語で学びましょう。
In a news conference, Tsai said the results have a special significance. She said they show that Taiwan's people will shout their determination even more loudly when their sovereignty and democracy are threatened.
(Tsai Ing-wen / Democratic Progressive Party)
"I want to once again call upon the Beijing authorities to remind them that peace, parity, democracy, and dialogue are the keys to cross-strait interaction and long-term stable development."
The Central Election Commission says Tsai had more than 8 million votes. That compared with Nationalist Party candidate Han Kuo-yu, who had 5.5 million.
Taiwan's relationship with China became a deciding factor in the election. Tsai capitalized on the Hong Kong protests, calling Beijing's "one country, two systems" principle a failure.
センテンスごとに学ぶ
incumbentは「現職の」です。
head into ...は「~に向かう」です。
soundlyは「完全に」という副詞です。
presidential electionは、台湾の場合「総統選挙」と訳されます。presidentには「大統領、総統、国家主席」といった意味があります。
news conferenceは「記者会見」です。press conferenceとも言います。
significanceは「重要性」です。importanceよりも堅い表現で、とりわけ「将来における重要性、重大さ」というニュアンスを有します。
determinationは「決意」です。
sovereigntyは「主権」、democracyは「民主主義」です。
threatenは「脅かす」です。
蔡総統は記者会見で「民進党の政権を選んでくれたことに感謝します。主権と民主主義が脅威にさらされる中、人々が大きな声をあげた結果です」と述べ、勝利を宣言しました。
蔡英文総統の言葉を英訳したものです。
call uponは「呼びかける」という句動詞です。
parityは「対等」です。
cross-は、ほかの単語と結びついて「~間の、~を越えた」という複合語を作ります。cross-culturalなら「異文化間の」、cross-borderなら「国境を越えた」となります。cross-straitは「海峡を隔てた」という意味ですが、中国と台湾の関係においては「台湾海峡を隔てた」ということから、多くの場合「中台の」と訳されます。
Central Election Commissionは、台湾の「中央選挙委員会」です。
voteは「票」です。蔡総統の800万票以上というのは、1996年台湾で民主的な総統選挙が始まって以来最も多い得票でした。
Nationalist Partyは、台湾の最大野党「国民党」です。韓国瑜氏は台湾南部・高雄市長で、国民党の候補として出馬しました。中国に対抗姿勢を示す蔡総統に対し、韓氏は、中国と関係を改善することで安全が保障され、経済の振興にもつながると訴えていました。
deciding factorは「決定的要因」です。
capitalize on ...は「~を利用する」という意味です。ここでは香港の抗議行動を「追い風にする」というニュアンスで使われています。
ここでのprotestは「抗議行動」です。
"one country, two systems"は、将来の台湾統一を目指す中国が提案する「一国二制度」という政策のことです。