2018年4月16日(月)
奈良公園 鹿せんべいの正しい与え方
NARA'S HAIRY PROBLEM
英語タイトルのhairyには「毛むくじゃらの、毛で覆われた」のほか、「困難な、危険な」という意味もあります。NARA'S HAIRY PROBLEM「奈良の難問」は奈良公園の野生のシカについての問題ですので、hairyには二重の意味が込められています。
奈良公園の国の天然記念物である「奈良のシカ」に鹿せんべいを与える際、かまれる外国人観光客が急増していることから、奈良県は正しい与え方を英語と中国語で書いた看板を設置しました。
外国人旅行者に楽しく観光してもらうための取り組みについての話題を英語で学びましょう。
Land prices in Japan's three biggest cities have increased for the fifth straight year. They are also starting to rise in the rest of the country for the first time in 26 years. That's partly due to higher demand for land to build hotels and stores to accommodate the growing number of foreign visitors to Japan.
Land ministry officials released data covering about 26,000 locations nationwide as of January 1st. The average land price in the three major cities and their surrounding areas rose an average 1.5 percent — the fifth straight annual increase.
Land prices outside Tokyo, Osaka, and Nagoya rose 0.04 percent from a year earlier — the first rise since 1992. Regional cities Sapporo, Sendai, Hiroshima, and Fukuoka saw an average increase of 4.6 percent.
Low mortgage rates on the back of the central bank's negative interest rate policy also pushed up land prices.
センテンスごとに学ぶ
ここでのofficials「職員たち」は、具体的には奈良県庁の担当者を指しています。
hotspotは「人気のある場所、紛争地域、ホットスポット」で、hot spotやhot-spotと表記する場合もあります。本文のtourist hotspotsは「人気の観光地」です。
step inは、事件や紛争などに「足を踏み入れる、介入する、割って入る」という句動詞です。
solveは、問題などを「解決する」です。
hairyには「毛むくじゃら」と「難しい、危険な」という意味があり、ここでは2つの意味をかけています。
theyは、前のセンテンスのofficials at one of Japan's tourist hotspots「日本有数の人気観光地の職員」を指しています。
encourage A to ...は「Aが~することを奨励する、促す」という表現です。
roamは「うろつく、ぶらぶらする」で、ここでのroaming deer「歩き回るシカ」は奈良公園で放し飼いになっているシカのことです。
deerはシカ科の総称です。通常、複数形でもsは付きません。
attractionはattract「引き付ける」の名詞形で、人を魅了する「呼び物、アトラクション」です。
biteは「かむ、かみつく」、knock overは「押し倒す」です。
奈良県などのまとめによると、奈良公園を訪れる外国人観光客の増加に伴い、シカにかまれたり突き飛ばされたりしてけがをする被害の報告も急増しています。
数字の前にalmostを付けると、「ほぼ~、~近く」という意味になります。nearlyも同類の単語です。
incidentは、偶発的な「出来事、事件」です。
被害に遭ったという報告は昨年度、過去最多の180件と前の年度の1.5倍に増え、このうち77%は外国人だったということです。いずれも軽いけがだったということですが、せんべいを与える際、シカをじらして怒らせてしまい、かまれるなどのケースが多かったということです。
奈良公園を訪れた外国人観光客の言葉です。
theyは、どちらもシカを指しています。
ここでのcrackerは、シカ用の「鹿せんべい」のことです。
a setは、ここでは鹿せんべいの「1セット」です。
奈良公園を訪れた外国人観光客の言葉です。
theyは、シカを指しています。
aggressiveは「攻撃的な、積極的な」様子を表す語です。
scaryは「怖い」、cuteは「かわいい」です。
動詞としてのoutlineは「概要を説明する、要点を述べる」という意味です。
ここでのthe animals「その動物たち」は、奈良公園のシカを言い換えています。
feedは「食物を与える」です。
今回設置された英語と中国語の看板には、せんべいはシカを怒らせないように、じらさずにすぐ与えることや、シカがおなかをこわすため鹿せんべい以外の食べ物は与えないことなどのルールがイラスト入りで書かれています。
冒頭のtheyは、前のセンテンスに登場したsigns「看板」を指しています。
diagramは「図形、図表」です。
indicateは「示す」です。
run outは「尽きる、なくなる、使い果たす」という句動詞です。
看板には、せんべいがなくなったら両手を広げてもうないというサインを出すことが書かれています。
sightseerは「観光客」で、visitorの言い換えです。
nothing but ...は「~だけ、~のみ」という意味です。
fondは、名詞の前に来ると「愛情のこもった、懐かしい」という意味になり、fond memoriesは「懐かしい思い出」という成句です。
furryは、ふわふわした柔らかい「毛で覆われた」様子を表し、hairyを言い換えています。ここでのfurry friends「モフモフした友だち」は、奈良公園のシカを指しています。
奈良県の担当者は「嫌な思いをせず、奈良を楽しく観光してもらうために、看板をつくりました。今後もできるかぎりのことをしていきたいです」と話しています。