2018年7月12日(木)
韓国“ナッツ姫”の父 脱税容疑で出頭
KOREAN AIR CHIEF QUESTIONED BY PROSECUTORS
英語タイトルのKOREAN AIR CHIEF QUESTIONED BY PROSECUTORSは「大韓航空のトップが検察官に尋問される」です。be questioned by ...は「~に尋問される、~から尋問を受ける」という意味です。
韓国で、大韓航空を傘下に置く財閥「ハンジン・グループ」の会長が、脱税などの疑いで検察に出頭しました。韓国では、財閥の創業家に対する批判が続いています。
脱税の具体的な内容はどういうものでしょうか。これに先立ちチョ会長の一族は、それぞれどのような騒ぎを起こしたでしょうか。本文に出てくるscrutiny、accuse、assaultなどの用語にも注目しながら、このニュースを学習しましょう。
In South Korea, the founding family behind Korean Air is once again under scrutiny. Prosecutors are questioning the airline's chairman over suspected tax evasion. It's the latest in a string of scandals to hit the family.
Cho Yang-ho appeared at the prosecutors' office in Seoul on Thursday. The National Tax Service has accused Cho and his sister of evading taxes of more than 44 million dollars when they inherited their late father's overseas assets.
The Cho family made global headlines four years ago with what is now known as the "nut rage" incident. Cho's eldest daughter ordered a Korean Air plane to return to a gate after throwing a tantrum over how nuts were served.
Then earlier this year, his younger daughter was questioned by police after she reportedly threw water in the face of an ad executive in a fit of rage. Cho's wife was also questioned by police last month on multiple allegations of assault.
センテンスごとに学ぶ
founding familyは「創業家」で、member of a founding familyなら「創業家の一員」です。
be under scrutinyは「厳しい視線が注がれて」という表現です。once again「またもや」という言葉が入っているのは、今回の一件の前に、一族が別の事件も起こしていたためです。
prosecutorは「検察官」です。
questionは「尋問する」です。後ろのoverは「~について」を表します。aboutと比べて紛争などを暗示する際に、overが使われます。
suspectedは「疑わしい」という形容詞で、suspected tax evasionは「脱税容疑」です。
a string of ...は「一連の~」です。
ここでのhitは「打撃を与える」という意味です。
今回脱税の容疑に問われているのは、大韓航空を傘下に置く財閥「ハンジン(韓進)・グループ」のチョ・ヤンホ会長です。
ここでのappearは「出頭する」です。appear in court「出廷する」、appear at the police station「警察に出頭する」のように用います。
the National Tax Serviceは、韓国の「国税庁」です。
accuseは「告発する」ですが、一般にaccuse A of Bの形を取って「AをBの理由で責める、非難する」という用法がよく見られます。
inheritは「相続する」です。
ここでのlateは「亡き」という形容詞です。
overseas assetsは「海外資産」です。
headlineは「見出し」で、make global headlinesは「世界中で大きく報道される」という表現です。
be known as ...は「~として知られる」という意味です。
rageは「激怒」です。同じ「怒り」でも、angerより自制心を失うほどの激しい怒りを意味します。
ここでのgateは「搭乗ゲート」を指しています。
throw a tantrumは「かんしゃくを起こす」という表現です。
長女のチョ・ヒョナ元副社長は4年前、客室乗務員のナッツの出し方に激怒し、動き始めた機体を戻させたことがあります。日本では「ナッツ・リターン事件」と報道されました。
次女のチョ・ヒョンミン前専務は今年5月、会議中に怒って出席者であった広告代理店幹部の顔に飲み物をかけたとして、暴行などの疑いで警察に出頭を求められました。
冒頭でearlier this yearとありますが、これは今回の脱税事件よりも前にあったことを表しています。
ad executiveは、advertising executive「広告代理店の幹部」のことです。
fit of rageは「発作的激怒」という意味で、チョ・ヒョンミン氏が突然激怒した様子を表しています。
allegationは「容疑」です。
assaultは「暴行」です。
チョ会長の妻も、工事現場で作業員の肩を突き飛ばしたなどとして、5月に暴行の疑いで警察に出頭を求められていました。