2018年7月25日(水)
米大統領 “ロシア疑惑”で発言を修正
TRUMP WALKS BACK RUSSIA MEDDLING REMARK
英語タイトルのwalk backは「歩いて引き返す」ですが、ここでは「発言を修正する」という意味で使われています。TRUMP WALKS BACK RUSSIA MEDDLING REMARKは「トランプがロシアの干渉発言を修正」です。
今回のニュースは2016年の米大統領選にロシアが干渉したとされる、いわゆる「ロシア疑惑」についての話題です。アメリカのトランプ大統領は、ロシアのプーチン大統領との首脳会談での発言を修正し、いわゆる「ロシア疑惑」についてロシアが関与していた可能性があるという見方を示しました。
本文に出てくるmeddle、interfere、fuelなどの用語に注目しながら、このニュースを学びましょう。
President Donald Trump is in damage control after hinting Russia may not have meddled in the 2016 presidential election. He says that he merely misspoke during a news conference with Russian President Vladimir Putin in Helsinki.
(Donald Trump / U.S. President)
"I thought it would be obvious, but I would like to clarify, just in case it wasn't. In a key sentence in my remarks, I said the word 'would' instead of 'wouldn't.' The sentence should have been 'I don't see any reason why I wouldn't or why it wouldn't be Russia.'"
Trump was referring to his comment that he saw no reason why Russia would interfere in the election. Those remarks were immediately denounced by many Democrats and Republicans. Some said it fueled concerns that when it came to Russian interference, he believed Putin's denials over evidence from the U.S. intelligence community.
It also drew a rare rebuke from the director of national intelligence, who said agencies have been clear about Russia's pervasive efforts to undermine U.S. democracy.
センテンスごとに学ぶ
damage controlは「被害を最小限に抑えるための対策」で、いわゆる「火消し」のことです。
hintは「示唆する」です。
meddleは「干渉する、介入する」という意味で、センテンス4に出てくるinterfereと同じです。
トランプ大統領は米ロ首脳会談のあとの記者会見で、いわゆる「ロシア疑惑」について「ロシアが干渉していると信じる理由はない」と述べ、ロシア側の主張を受け入れる見方を示していました。
merelyは「単に」です。
misspeakは「失言する」という意味です。mis-は「誤って」を意味する接頭辞です。
記者会見に先立ち、アメリカの情報機関は「ロシア疑惑」についてロシアの干渉を断定していました。しかし、トランプ大統領は記者会見において情報機関の結論を無視する形でロシアの干渉に否定的な見方を示していました。
トランプ大統領の発言です。
clarifyは「はっきりさせる」で、状況などを明確にするという意味です。
remarkは「所見、意見」ですが、複数形のremarksの場合は「(公式のスピーチでの)発言」です。
トランプ氏は記者会見の場で、I don't see any reason why it would be (Russia) ...「(ロシアが)関与していると信じる理由はない」と発言しており、ロシア側の主張を受け入れる見方を示していました。
問題の発言を訂正したその発言の中でも、トランプ氏はまた言い間違えたようです。訂正後の発言はI don't see any reason why it wouldn't となるべきでしたが、it をIと言い間違え、すぐに言い直したものと思われます。
refer to ...は「~に言及する」という意味です。
interfereは「干渉する」で、センテンス1のmeddle inと同じ意味です。ここでは、ロシアが大統領選挙に干渉したという文脈で使われています。
denounceは「非難する」で、公然と責めたり非難したりする様子を表します。
Democratsは「民主党員」、Republicansは「共和党員」です。
トランプ大統領のヘルシンキでの発言に対しては、アメリカ国内の野党だけではなく与党・共和党の幹部からも批判する声が高まりました。
ここでのfuelは「(感情などを)あおる、刺激する」という意味です。
concernは「懸念」です。
believe A over Bは「BよりもAを信じる」です。
denialは「否定」です。
intelligence communityは、ここではアメリカの「情報機関」を指しています。
rebukeは「非難」で、厳しい叱責や非難というニュアンスを含みます。
director of national intelligenceは「国家情報長官」です。現在はコーツ国家情報長官です。
agencyは政府の「機関、局」のことで、ここではアメリカの情報機関を指しています。
pervasiveは「広範囲にわたる、まん延する」です。
ここでのundermineは「弱体化させる」という意味です。