2018年9月12日(水)
米大統領 中間選挙前に支持者に警告
TRUMP STIRS UP STAUNCH SUPPORTERS
英語タイトルのstir upは「(心を)駆り立てる」、staunchは「忠実な」で、TRUMP STIRS UP STAUNCH SUPPORTERSは「トランプ大統領、忠実な支持者を駆り立てる」です。
アメリカのメディアは、トランプ大統領が支持基盤であるキリスト教の指導者たちを前に、「秋の中間選挙で野党・民主党が勝てば、暴力的にすべてを覆すだろう」と強い調子で協力を求めたと伝えました。この発言に対しては、社会の分断をあおる不適切なものだとして批判の声も出ています。
今回のニュースを通して、中間選挙前のトランプ政権に関する英語表現を学びましょう。
U.S. President Trump has painted a grim picture for evangelical leaders about what will happen if his Republican party loses in November's midterm elections.
American media outlets are reporting that Trump told the crowd that Democrats would overturn everything his administration has done "quickly and violently." The outlets relied on recordings from people attending the White House dinner. Trump also referred to anti-fascist groups as "violent people."
He urged evangelical leaders to get out the vote, warning that if they don't, the country could face a "miserable two years." Evangelicals are a powerful political force in the U.S. and are a key support bloc for Trump. Critics called Trump's closed-door remarks divisive and an attempt to exploit fear.
Analysts say Trump has faced a number of setbacks ahead of November's vote, including last week. Trump's former lawyer admitted to paying hush money to women who said they had affairs with Trump. And his former campaign manager was found guilty of tax and bank fraud.
センテンスごとに学ぶ
grimは「険しい、厳しい、悲惨な」で、paint a grim pictureは「悲観的展望を述べる」という表現です。
evangelicalは、聖書を重んじる伝統的なプロテスタント教派である「福音派の、福音主義者の」です。
Republican partyは「共和党」です。
midtermは「中間の」で、midterm electionsは「中間選挙」です。
中間選挙は4年ごとの大統領選挙のちょうど中間の年に行われる選挙で、今年の11月6日にはアメリカ国民がトランプ政権のこの2年間に対する審判を下すことになります。
media outletは「報道機関」です。outletは「(気体・液体の)抜け口、(電化製品の)差し込み口、(テレビやラジオの)放送局、直販店」など、さまざまな「出口」を表します。
crowdは「群衆、集まった多数の人々、聴衆」で、the crowd「その聴衆」は福音派の指導者たちを指しています。
ここでのDemocratsは、the Democratic Party「民主党」のことです。
wouldは、もし民主党が勝利した場合はという仮定の内容であることを示しています。
the outlets「その報道機関」は、前文に登場したAmerican media outlets「アメリカの報道機関」を指しています。
rely on ...は「~に頼る、~を当てにする」という句動詞で、ここではマスコミの情報源を示しています。
refer to ...は「~に言及する」という意味です。
anti-は「反~」、fascistは「ファシスト、独裁主義者」で、anti-fascistは「反ファシスト主義者」です。antifascistと表記することもあります。
violentは「暴力的な、乱暴な、狂暴な」で、violent peopleは「暴力的な人々」です。引用符が付いていますので、トランプ大統領の使った表現であることが分かります。
urgeは「強く促す、要請する」です。
voteは「投票」で、get out the voteは「有権者を投票所に行かせる」という表現です。福音派の指導者たちに信者が共和党に投票するように協力を求めている発言です。
warnは「警告する」です。
the country「その国」は、アメリカを指しています。
miserableは「惨めな、悲惨な」という形容詞です。名詞形は、misery「惨めさ、惨状」です。
ここでのevangelicalは、名詞の「福音派、福音主義者」です。
political forceは「政治勢力」、support blocは「支持基盤」です。
アメリカ最大の宗教勢力とも呼ばれるキリスト教福音派はトランプ大統領の重要な支持基盤で、中間選挙でもその動向が鍵を握ると見られています。
criticは「評論家、批評家」です。
closed-doorは「非公開の」状態に使います。
divisiveは「対立させる、分断させる」という形容詞です。動詞ならdivide「分ける」、名詞ならdivision「分割」です。
exploitは「利用する、搾取する、悪用する」、fearは「恐れ」です。
ここでのanalyst「分析者、アナリスト」は、政治状況を分析している専門家を指します。前の文に登場したcritic「評論家」の言い換えです。
setbackは「失敗、後退」、ahead of ...は「~の前に」です。
including last week「先週を含めて」の具体的な内容は、次のセンテンス以降で説明されます。
formerを地位や肩書などの前に付けると、「元~、前~」という意味になります。
動詞hushは「黙らせる、もみ消す」ことで、hush moneyは「口止め料」です。
have affairs with ...は「~と不倫する」です。
ここでのcampaignは、election campaign「選挙運動」のことです。
guiltyは「有罪」で、be found guiltyは「有罪判決を受ける」という表現です。
fraudは「詐欺、不正行為」です。