2018年10月2日(火)
トランプ大統領 国連で演説
TRUMP TOUTS U.S. SOVEREIGNTY
英語タイトルのtoutは「宣伝する、褒めちぎる」、sovereigntyは「主権」で、TRUMP TOUTS U.S. SOVEREIGNTYは「トランプ大統領、アメリカ主権を主張」です。
アメリカのトランプ大統領は国連総会で演説しましたが、その内容はアメリカの主権(sovereignty)を最優先するAmerica First「アメリカ第一主義」を鮮明に打ち出すものとなりました。
11月に迫った中間選挙も見据えたトランプ大統領の発言に注目しましょう。
We take you straight to New York, where U.S. President Donald Trump brought his America First agenda to the world stage. The U.S. president was back in front of the UN General Assembly, bashing globalism while praising his achievements, which was met with laughter.
(Donald Trump / U.S. President)
"In less than two years, my administration has accomplished more than almost any administration in the history of our country ... so true. I didn't expect that reaction, but that's OK."
Even North Korea's delegate flashed a slight smile. Trump touched on a range of topics, and when it came to the North, he offered a drastic change of tone from a year ago.
センテンスごとに学ぶ
We take you straight to...「皆さんをまっすぐ~にお連れしましょう」は、ニュースでよく使う決まり文句です。take someone to ...は「(誰かを)~に連れて行く」です。
agendaには「(検討すべき・取り組むべき)課題、議題、協議事項」などの意味もありますが、ここでは「行動指針、政策」の意味で使われています。トランプ大統領は演説で、「アメリカの主権を守る。グローバリズムの思想は拒否する」と述べました。それをこのニュースでは、his America First agenda「アメリカ第一主義の政策」と表現しています。
the world stageは、具体的には次のセンテンスに出てくるthe UN General Assembly「国連総会」を指しています。国際連合総会は毎年、ニューヨーク州の国際連合本部ビルにある専用会議場で開催され、全ての国連加盟国は代表を送ります。
「好評、不評」などの反応を「受ける」と言うときに、この(be) met with ...が使えます。例えば、(be) met with criticismなら「批判を受ける」です。(be) greeted with ...で言い換えることもできます。
the U.S. president was back in front of the UN General Assembly「アメリカ大統領が国連総会の場に戻ってきた」とあるのは、トランプ大統領が去年の国連総会でも演説しているからです。センテンス5には、トランプ大統領の去年の演説への言及があります。
トランプ大統領は政権の実績を自画自賛しましたが、国連総会の一般討論(General Debate)の演説としてふさわしい内容ではなかったため、演説を聴いている各国代表の間で笑いのどよめきが起こりました。
トランプ大統領の演説の一節です。
トランプ大統領の自画自賛の途中で、会場がざわめき始めました。that reactionとは、会場の反応(笑い)のことです。
My administration has accomplished more than ...は、トランプ大統領が支持者集会などで繰り返し使ってきたセリフです。ある米メディアによりますと、政権発足から6か月もたたないうちにこれを言い始め、今回の国連総会で30回目だとも言われています。
delegateは、政府などから国際会議その他に派遣される「使節、代表」です。
flash a smileは「(瞬間的に)笑顔を見せる」です。flash someone a smileなら「(誰かに一瞬)笑顔を見せる」です。また、flash someone a lookなら「(誰かを)ちらっと見る、(誰かを)いちべつする」です。
touch on ...は「~に言及する、~の話に触れる」という句動詞です。日本語でも、ある話題に「触れる」という表現をしますが、英語のtouchも、物理的に何かに「触る、接触する」だけではなく、言葉で「言及する」という場合にも使えます。
a range of ...は「同種のものの集まり、並び」です。a range of productsなら「各種製品、品揃え」で、a range of services「各種サービス」、a broad range of activities「幅広い活動」のように用います。
when it comes to ...は「~の話になると、~のこととなると、~となると」という意味です。
change of noteは「論調の変化、語気の変化」です。
トランプ大統領は1年前の国連総会での演説で、北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長をRocket Man(ロケットマン)と呼び、北朝鮮を完全に破壊してやるなどと脅しました。