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2018年12月25日(火)

ラジオ第2 2018年12月25日(火)の放送内容

札幌の爆発 スプレーの成分に引火

AEROSOL SUSPECTED IN SAPPORO EXPLOSION

2018年12月17日のニュース

英語タイトルのAEROSOL SUSPECTED IN SAPPORO EXPLOSIONは「札幌の爆発でエアゾールに疑い」です。
12月16日に札幌市で爆発があり、居酒屋や不動産会社の事務所などが入る2階建ての建物が全焼しました。室内に充満した消臭スプレーの引火成分が原因と見られています。
事故発生時の様子はどのようなものだったのでしょうか。また、誰がどのような理由でスプレーをまいたのでしょうか。explosion、blast、igniteなどの単語に注意して、このニュースを読み解きましょう。

 

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Police suspect large amounts of aerosol gas may have caused the explosion Sunday that shook the northern Japanese city of Sapporo. Forty-two people were injured.
It happened around 8:30 p.m. in a two-story building housing a real estate office and a restaurant. The building was almost burnt to the ground.
The extent of the damage was clear on Monday morning. The blast was powerful enough to shatter shop windows on the opposite side of the street. It also shook a window from a building about 160 meters away. The window frame hit a car parked below. At least 20 buildings and 26 cars were damaged.
Police say employees of the real estate office were emptying about 120 cans of deodorizer before the explosion. They wanted to dispose of the cans, which contained a flammable gas. Officials say a water-heating unit in the office may have ignited the gas.

 

センテンスごとに学ぶ

センテンス 1
Police suspect large amounts of aerosol gas may have caused the explosion Sunday that shook the northern Japanese city of Sapporo. Forty-two people were injured.cal
大量の噴霧ガスが、日本の北部の都市である札幌を揺るがした日曜日の爆発を発生させたのでははないかと警察は見ています。(この爆発で)42人が負傷しました。
解 説

動詞suspectは「~ではないかと疑う」で、不確かな予測や想像といった内容が後ろに続きます。that節を目的語に取ることもあり、本文ではsuspectのあとにthatを補足すれば、large amounts of ...以降が目的語になっていることが分かります。suspectとよく混同するのがdoubtですが、こちらは「~を疑う」で、述べられた内容に対して疑念を示すのに使われます。
aerosol「エアゾール」は「エアロゾール」とも表記されます。「噴霧質」や「微粒子が空気中に浮遊している状態」を指し、aerosol gasは「噴霧ガス」です。
動詞shakeは「揺らす」で、shake-shook-shakenと変化します。ここでは、explosion「爆発」が札幌をshook「揺らした」という文字通りの意味ですが、心理的に「揺さぶる、動揺させる」という使い方もあります。
injureは「~を傷つける、けがをさせる」という他動詞です。人が主語として文頭にあるため、were injuredと受動態になっています。

センテンス 2
It happened around 8:30 p.m. in a two-story building housing a real estate office and a restaurant. The building was almost burnt to the ground.cal
この爆発は、不動産会社事務所と飲食店が入る2階建ての建物で、午後8時30分頃に発生しました。建物は、ほぼ全焼しました。
解 説

itは、the explosion「爆発」を指しています。
two-storyは「2階建ての」という意味です。数詞とstory「階」を組み合わせることで、建物の階数を表すことができます。
ここでのhouseは「~を収容する」という他動詞で、「テナントを入居させている」という意味です。
real estateは「不動産」です。
restaurantは「飲食店」ですが、この建物で営業していた居酒屋を指しています。
burn ... to the groundは「~を全焼させる、丸焼けにする」という表現です。

センテンス 3
The extent of the damage was clear on Monday morning.cal
被害の程度は、月曜日の朝には明らかでした。
解 説

extentは「程度、度合い」です。
爆発が発生したのは日曜の夜だったので、被害の全貌が把握できていなかったことを示しています。

センテンス 4
The blast was powerful enough to shatter shop windows on the opposite side of the street.cal
その爆発は、通りを挟んだ向かいの店舗のガラス窓を粉々に砕くほど強力なものでした。
解 説

blastも「爆発」で、センテンス1のexplosionを言い換えたものです。blastには、ほかにも「~を激しく非難する」という意味があります。例えば、President Trump keeps blasting Democrats over border security.「トランプ大統領は国境警備に関して民主党を非難し続けている」のように使われます。
形容詞+enough to do ...は「~するほど~だ」という表現です。He is good enough to become a pro.なら「彼はプロになれるくらい上手だ」です。
shatterはbreakと同じく「割る、砕く」ですが、「粉々に砕く」というニュアンスが強い動詞です。また比喩的に用いられることも多く、shatter one's dreamやshatter one's heartのように、夢や心が「ボロボロに打ち砕かれる」としても使われます。

センテンス 5
It also shook a window from a building about 160 meters away. The window frame hit a car parked below. At least 20 buildings and 26 cars were damaged.cal
また、その爆発で約160メートル離れた建物から窓が揺れ落ちました。窓枠は下に駐車していた車に当たりました。少なくとも20棟の建物と26台の車が被害を受けました。
解 説

shake A from Bは「AをBから振り落とす」という表現です。爆発によって、およそ160メートル先のアパートでも3階の廊下の窓が窓枠ごと落下して、1階の駐車場に止めてあった車の後部ガラスに当たる被害が起きました。
at leastは「少なくとも、少なく見積もっても」です。対語として、at most「せいぜい、多く見積もっても」という表現も覚えておきましょう。

センテンス 6
Police say employees of the real estate office were emptying about 120 cans of deodorizer before the explosion.cal
警察によれば、爆発の前に不動産会社の社員たちが約120本の消臭スプレー缶を空にしていたということです。
解 説

ここでのemptyは「~を空にする」という他動詞です。
ここでのcanは、スプレー缶のことです。
deodorizerは「消臭剤」です。「除去や否定」などを示す接頭辞de-と、「においを出す」を意味するodorize、「~するもの」を示す接尾辞-erが組み合わさった単語です。

センテンス 7
They wanted to dispose of the cans, which contained a flammable gas. Officials say a water-heating unit in the office may have ignited the gas.cal
不動産会社の社員たちはスプレー缶を廃棄しかったのですが、缶には引火性のガスが含まれていました。警察によれば、事務所の給湯器がガスを発火させたかもしれないということです。
解 説

dispose of ...は「~を廃棄する、処分する」です。ofを忘れやすいので注意が必要です。同様の間違いをしやすい表現に、subscribe to ...「~を購読する」があります。
カンマに続けて関係代名詞whichを続ける用法は関係代名詞の非制限用法と呼ばれ、先行詞に情報を補足するものです。本文ではスプレー缶についての補足情報として、中に引火性のガスが入っていたことを付け加えています。一方、カンマがないものは制限用法と呼ばれ、先行詞に具体的・限定的な情報を加えます。仮にThey wanted to dispose of the cans which contained a flammable gasとした場合は「引火性ガスを含む缶を廃棄したかった」という意味になり、ほかに引火性ガスを含まない缶もあったのではないかという解釈の余地を残すことになります。
ここでのofficialsはpolice officialsのことで、組織としての警察を指します。
water-heatingは「水を温める、温水の」という意味ですが、unit「器具、装置」と組み合わせて「給湯器」と捉えることができます。
ここでのigniteは「発火させる」です。