2019年1月18日(金)
囲碁界に史上最年少のプロ棋士誕生
YOUNGEST-EVER GO PROFESSIONAL
英語タイトルのYOUNGEST-EVER GO PROFESSIONALは「史上最年少のプロ棋士」です。goは「囲碁」のことです。
大阪市に住む小学4年生が、ことし4月に史上最年少の10歳で囲碁のプロ棋士になることが決まりました。
本文に出てくるquota、talented、rivalなどの単語に注目しながら、このニュースで英語を学びましょう。
A nine-year-old Japanese girl is set to become the youngest-ever professional player of the Asian board game "go."
The Japan Go Association, or Nihon Ki-in, decided on Saturday to induct Sumire Nakamura as a professional under a special quota for talented youngsters. The quota helps develop players who can rival champions in South Korea and China, where the game is also popular.
Sumire will be 10 when she turns professional in April. The previous record was 11-and-a-half, set by another Japanese girl nine years ago.
Sumire was promoted to pro based on her record as an amateur. Six professionals judged her skills. They unanimously agreed to bring her into the fold.
Sumire began playing go at age three. Her father, Shinya, is a ninth-dan player, the highest rank.
センテンスごとに学ぶ
be set to ...は「~することが決まっている」という意味です。
youngest-everは「史上最年少の」という形容詞です。
professional playerは「プロ選手」ですが、ここでは囲碁の世界の話ですので「プロ棋士」となります。
board game「ボードゲーム」は、盤を使って遊ぶゲームのことです。
inductは「任命する、就任させる」です。正式に人を就任させるというニュアンスがあります。
quotaは「枠、割り当て」のことで、special quotaは「特別枠」です。具体的には、日本棋院が設けている「英才特別採用推薦棋士」を指しています。
talentedは「才能ある」という意味です。
youngsterは「子ども、若者」です。
ここでのrivalは「対抗する、競う」という動詞として使われています。
championは「王者」です。
英才特別採用推薦棋士は、強豪国の中国や韓国勢に対抗できるトップ棋士を育成するため、日本棋院が新たに設けたものです。原則、小学生が対象で、選ばれるとプロ棋士になることができます。
ここでのturnは「~になる」で、turn professionalは「プロに入る、プロ入りする」という意味です。turnは「(年齢が)~歳になる」を表すときにも使えます。
previousは「以前の、前回の」です。
ここでのsetは、記録などを「打ち立てる」という意味です。
前回の史上最年少記録は藤沢里菜女流三冠の11歳6か月で、今回は9年ぶりの更新です。
promoteは「昇格させる」です。通常、このセンテンスのように受身形にしてbe promoted to ...「~に昇格する、昇進する」として使われます。
proは、professionalを省略したものです。その対義語が、文末のamateurは「アマチュア」です。
based on ...は「~に基づいて」です。菫さんは、これまでのアマチュア大会の成績などに基づいて推薦を受けました。
judgeには「評価する、批判する」という意味もありますが、ここでは「審査する、判定する」です。
unanimouslyは「全会一致で」です。
foldは「折りたたむこと、折り目、ひだ」のほかに、「(羊などの)おり、囲い」も意味します。このセンテンスのような文脈でthe foldとして使うと、「(共通の目的や信条を有する)集団、団体、組織」を指します。ここでのbring into the foldは「プロ棋士の集団に仲間として迎え入れる」という意味です。
2018年12月に6人のプロ棋士の審査を受けた仲邑さんは、全員の賛成を得て、初の推薦棋士に選ばれました。
at age ...は「~歳のときに、~歳で」です。
菫さんは3歳から囲碁を始め、アマチュア大会で優勝するなど実績を積み重ねてきました。さらに、7歳からは強豪国の韓国にもたびたび訪れ、去年は韓国のプロ棋士からも指導を受けました。