2019年1月25日(金)
僧衣での運転に反則切符
BUDDHIST MONK PROTESTS FINE FOR DRIVING IN ROBE
ニュースタイトルのfineは「罰金」、robeは「僧衣」で、BUDDHIST MONK PROTESTS FINE FOR DRIVING IN ROBEは「仏教の僧侶が僧衣で運転したことに対する罰金に抗議」です。
僧衣を着て車を運転していた僧侶が、「運転に支障がある衣服だ」として、警察に交通反則切符を切られたというニュースです。
警察は、なぜ運転に支障があるとしたのでしょうか。こうした点に注意しながら、運転の安全性についての英語表現を学習し、会話でも話題として取り上げてみましょう。
A Buddhist monk in Japan is refusing to pay a fine he was given for driving in a religious robe. The priest in his 40s was stopped by police while he was driving a car to attend a memorial service.
The incident happened in September in Fukui City on the Sea of Japan coast. The monk was fined for driving while wearing traditional religious attire. Police said the robe could impair safe driving.
The police add wearing monk's robes while driving does not necessarily constitute a violation, but the robe in question had 30-centimeter-wide sleeves that could get caught on a lever or other controls. They also note the kimono he was wearing underneath the robe was too tight to allow him to press the brake pedal when necessary. The police say the combination of tight and loose clothing could impair safe driving.
The monk has refused to pay the traffic ticket worth about 55 dollars. The Nishi Honganji temple in Kyoto is the head temple of the monk's denomination. It says it's important to abide by the law, but issuing a traffic ticket because of the robe is not acceptable.
センテンスごとに学ぶ
monkは、キリスト教の場合には「修道士」ですが、ここではBuddhist monkとあるので「仏教の僧侶」のことです。
pay a fineは「罰金を支払う」です。
robeは「(裁判官や聖職者などの)法服、式服」などです。ここでのreligious robe「宗教的な式服」は、仏教の「僧衣」と呼ばれる服装を指しています。
priestは、キリスト教では「聖職者」のことですが、ここでは前のセンテンスに出てきたmonkを言い換えたもので、「僧侶」のことです。
in one's 40sは「40代の」という意味です。
ここでのpoliceは、police officer「警察官」です。
memorial serviceは「告別式、慰霊祭」ですが、ここでは仏教の「法要、法事」のことです。
the incident「その事件」は、僧衣を着て運転中の僧侶が警察官に交通違反だとして止められたことを指しています。
on the Sea of Japan coast「日本海沿岸にある」としているのは、福井市が日本のどこにあるのかを説明するためです。
ここでのfineは「罰金を科す」という動詞です。センテンス1では、名詞として出てきました。
attireは「衣装、服装」ですが、dressに比べて堅い感じの語です。
couldとなっているので、断定せずに「可能性がある」と警察が述べたことを表しています。
impairは「損なう、害する」という意味で、impair safe drivingは「安全運転を損なう」です。
the police add「警察は付け加えている」とあるように、policeは常に複数扱いです。
not necessarily ...は「必ずしも~ではない」という意味で、部分否定になっています。この例や、not alwaysのように、程度や頻度を表す副詞や形容詞の前にnotが来ているときは部分否定になることに注意しましょう。
constitute a violationは「違反を構成する、違反の構成要因となる」で、つまり「違反に当たる」です。
in questionは「問題になっている、問題の」で、対象となる名詞の後に置かれます。例えば、the company in questionなら「問題になっている企業」です。
30-centimeter-wide sleevesは「30センチメートルの幅がある袖」で、かなりゆったりした着物であることが分かります。本文では僧衣という着物について説明しているので、英文では「袖丈」をsleeve width「袖の幅」として説明しましたが、洋服の場合は「袖丈」は肩から袖の先端までの長さを指すので、sleeve lengthとするのが適当です。
get caught on ...は「~に引っかかる」という表現です。
a lever or other controlsは「レバーなどの運転装置」です。
ここでのnoteは「言及する、触れる」という意味です。
the kimono (which) he was wearing underneath the robeは「僧衣の下に着ていた着物」という意味で、省略されている関係代名詞を補うと理解が簡単です。
too tight to ...は「きつすぎて~できない」です。着物のすそ幅が狭くて、両足の太ももが密着してブレーキを的確に操作できない可能性があったというのが警察の発表でした。
the combination of tight and loose clothingは「きつい衣服とゆったりした衣服の組み合わせ」で、今回の件で警察が得た結論について説明しています。
traffic ticketは「交通反則切符」のことです。
worth about 55 dollarsは「およそ55ドルに相当する」で、実際の反則金は6,000円です。罰金の額を表すには55 dollar fineのようにすることが多いのですが、ここでは日本円をドルに換算していることから、worthを使っていると考えられます。
head templeは「本山」です。
ここでのdenominationは「宗派」という意味です。
abide by ...は「~を守る、~を順守する」です。
issue a traffic ticketは「交通反則切符を切る、交通違反切符を交付する」という意味です。