2019年2月7日(木)
米電力会社 山火事訴訟で破産申請
UTILITY FILES FOR BANKRUPTCY OVER WILDFIRES
英語タイトルのUTILITY FILES FOR BANKRUPTCY OVER WILDFIRESは「電力会社が山火事をめぐり破産申請」です。タイトルなので、utility「電力会社」の冠詞は省略されています。wildfireは「山火事、野火」です。
アメリカで去年起きた大規模な山火事で、出火原因との関連が指摘されている電力会社が巨額の負債を抱える見通しになったとして、アメリカ連邦破産法11条の適用を申請しました。山火事が頻繁に起きる背景には地球温暖化があると指摘する人もいて、アメリカのメディアは「地球温暖化の影響による初の破産申請」などと報じています。
破産申請にまつわる語彙に注目して、今回のニュースを学びましょう。
Over in the U.S., a utility facing billions of dollars in liability for California wildfires has filed for bankruptcy protection. PG&E faces hundreds of lawsuits saying it's responsible for the massive blazes.
The San Francisco-based company filed on Tuesday to reorganize debt under Chapter 11 of the U.S. code. It supplies natural gas and electricity to 16 million people in northern and central California.
The worst wildfire in the state's history killed 86 people and destroyed thousands of homes. Investigators are still trying to determine the cause, but problems with PG&E's power lines could be to blame.
The utility estimates that liability suits from 2017 and 2018 could total more than 30 billion dollars. Under bankruptcy protection, the company will work to rebuild itself and compensate wildfire victims.
センテンスごとに学ぶ
utilityには「公益企業、公益事業体」という意味もありますが、このニュースでは電気、水道、ガスなどの公共インフラの運営企業を指しています。具体的には、次のセンテンスに企業名が出てくる電力会社のことです。
billionは「10億」、billions of dollarsは「数十億ドル」です。
file for bankruptcy protectionは「破産保護を申請する」です。ここでのfileは「申請する、申し込む」という動詞です。
hundreds of ...は「何百もの~、多数の~」です。
lawsuits (which are) saying ...は「~とする訴訟」です。
be responsible for ...は「~ に責任がある」という意味です。
ここでのblazeは「火事」です。
the San Francisco-based companyは、PG&Eを言い換えています。ここでのbasedは「本社を置く」という意味です。
file under Chapter 11は「11条の適用を申請する」です。Chapter 11 of the U.S. code「合衆国法典11条」は、日本の民事再生法に相当する「アメリカ連邦破産法11条」のことです。
冒頭のitは、PG&Eを指しています。
supply A to Bは「B(人など)にA(物)を供給する」です。
millionは「100万」ですので、16 millionは「1,600万」です。
the worst ... in historyは「歴史上最悪の~」です。worstの代わりに、biggest「最大」やlongest「最長」など、別の形容詞の最上級を入れて応用することもできます。
the state'sのstateは、カリフォルニア州のことです。
thousands of ...は「何千もの~、数千の~」です。
power lineは「送電線」です。
be to blameは「責任がある、責めを負うべきである」という表現です。could be to blameは「責任があるかもしれない」で、couldは可能性を表しています。
PG&Eが、ここでは再びutilityという語によって言い換えられています。
ここでのtotalは「総計で~になる」という動詞です。
センテンス6と同様に、ここでのcouldも可能性を表しています。
ここでのunderは「~のもとで」という意味です。
the company「その会社」は、PG&Eを言い換えています。
rebuild itselfは「自社の再建」、つまりPG&Eの再建のことです。
ここでのcompensateは「賠償する、補償する」です。