2019年2月13日(水)
日本とEUのEPA 発効
JAPAN-EU FREE TRADE DEAL TAKES EFFECT
英語タイトルのtake effectは「発効する」という意味で、 JAPAN-EU FREE TRADE DEAL TAKES EFFECTは「日本とEUの自由貿易協定が発効」です。
日本とEUの間で、さまざまな分野において関税撤廃を目指す大型の経済連携協定が発効したというニュースです。
今回のニュースには、同じ意味を別の英語で表現しているか所が多く出てきます。こうした点に注意しながら、日本とEUの貿易協定について英語で学習し、会話でも取り上げてみましょう。
A comprehensive free trade deal between Japan and the European Union took effect on Friday. The pact will eventually remove tariffs on more than 90 percent of imports from both sides and liberalize rules in a broad spectrum of fields.
Japan and the EU ratified the Economic Partnership Agreement, or EPA, last December. The deal covers the Japanese and EU markets, which have a total population of about 640 million and make up 28 percent of global GDP. The agreement accounts for 37 percent of the value of the world's trade.
Japan will eliminate tariffs on 94 percent of imports from the EU, including agricultural products. The EU will scrap levies on 99 percent of imports from Japan.
Japan will create an import quota of 31,000 tons for European soft cheeses and remove duties by 2033. Both sides immediately abolished import duties on each other's wines. And tariffs on Japanese passenger car exports to the EU will drop to zero by 2026.
センテンスごとに学ぶ
comprehensiveは「包括的な、総合的な」という意味で、free trade deal「自由貿易協定」が大型のものであることを表しています。
take effectは「(協定などが)発効する」です。
ここでのpact「協定」は、前のセンテンスのdealを言い換えたものです。
eventuallyは「最終的には、結局は」で、時間をかけても「最後には」という意味です。
tariffは「関税」で、remove tariffsは「関税を撤廃する」です。
ここでのimportは「輸入品」という意味です。
both sides「双方」とは、日本とEUの両者を指しています。
ここでのruleは「規則、規定、規約、きまり」という名詞、liberalizeは「(規制などを)緩和する、自由化する」ですので、liberalize rulesは「規制を緩和する、自由化する」です。
a broad spectrum of ...は「~の広い範囲」という意味です。spectrumを「範囲」という意味で使うときは通常、単数形にします。
ratifyは「(条約や協定などを)批准する」という意味で、署名され内容が確定した条約などに対して、国家が国内法(通常は憲法)の手続きに従い、最終的確認と同意を与えることです。日本の場合は国会の承認が必要です。
the Economic Partnership Agreementは「経済連携協定」のことで、EPAと略されます。
ここでのcoverは「~に適用される、~を対象とする」という意味で使っています。
which以下で、直前のthe Japanese and EU markets「日本とEUの市場」を説明しています。
ここでのmake upは「(ある割合を)占める」という意味です。
GDPは、gross domestic productの略で「国内総生産」です。
account for ...は「~の割合を占める」という意味です。
ここでのvalueは「(金銭的な)価値、評価額」という意味で、the value of the world's tradeは「世界の貿易額」です。
eliminate tariffsは、remove tariffsと同様、「関税を撤廃する」です。
agricultural productは「農産物」ですが、実際には農業によって得られる生産物だけではなく、「農林水産品」を指します。
scrapは「廃棄する、廃止する」、 ここでのlevyは「(税金の)取り立て、(税金の)徴収」という名詞で、scrap leviesは「課税をやめる」、つまり「関税を撤廃する」です。
quotaは「割当量、ノルマ」なので、create an import quotaは「輸入枠を新たに設ける」という意味です。
dutyには「税金」という意味もあり、remove dutiesは「税金を撤廃する」、つまり「関税を撤廃する」です。
ソフトチーズにはこれまで29.8%の関税がかかっていましたが、段階的に削減され、2033年には撤廃されます。
immediatelyは「即座に、即刻」です。
abolishは「廃止する、撤廃する」です。
passenger carは「乗用車」のことです。
drop to zero「ゼロまで下げる」は、つまり「(関税を)撤廃する」ということです。
ワインは、一般的な750ミリリットル入りのボトル分にかけている最大およそ94円の関税が、スパークリングワインも750ミリリットル入りのボトル分で最大およそ137円の関税が、撤廃されました。また、日本から輸出される乗用車には現在10%の関税がかかっていますが、協定発効の7年後(2026年)には撤廃されます。