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2019年4月17日(水)

ラジオ第2 2019年4月17日(水)の放送内容

5Gサービス 激しい先陣争い

VERIZON, S. KOREA FIRMS BOTH CLAIM WIN IN 5G RACE

2019年4月4日のニュース

英語タイトルのVERIZON, S. KOREA FIRMS BOTH CLAIM WIN IN 5G RACEは「ベライゾンと韓国企業の双方が5G競争の勝利を主張」です。
今回は、次世代の通信規格である5Gに対応したスマートフォン向けサービスをめぐる激しい争いについて伝えるニュースです。アメリカの大手通信社と韓国勢では、どちらが先に世界初の5Gサービスを開始したと報じられているでしょうか。双方の当初の計画や、その後の変化など、時系列を整理しながら英文を読み解きましょう。

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U.S. firm Verizon is claiming bragging rights in the global race to put 5G mobile phone technology in the hands of consumers. The telecommunications company says it's the first in the world to have a 5G network and a phone that can use it. But the claim isn't without controversy. South Korean media are reporting that providers in their country beat Verizon to the punch.
Verizon Communications said Wednesday that its next-generation network is now available in parts of Chicago and Minneapolis. The only catch is that customers need a particular model of Motorola phone to use it.
Verizon originally planned to start the 5G service on Thursday next week. But it rushed the launch date forward after South Korean telecom firms said they would introduce their own 5G services on Friday.
CEO Hans Vestberg declared his company the winner of the race to make 5G a reality for consumers. He said Verizon plans to expand the network to 30 U.S. cities by the end of the year.
But in South Korea, three telecom firms say they started their 5G services on Wednesday night, and local media say the launch took place a couple of hours before Verizon's, making it the true world-first.

 

センテンスごとに学ぶ

センテンス 1
U.S. firm Verizon is claiming bragging rights in the global race to put 5G mobile phone technology in the hands of consumers.cal
ベライゾン社は、5G携帯電話技術を消費者の手に届ける世界規模の競争に勝利したと誇らしげに主張しています。
解 説

Verizonは、米通信大手のVerizon Communications Inc.を指します。
本文のclaimは目的語やthat節などを取る他動詞で、「~と主張する」という意味ですが、主張の内容は客観的に証明されたものではなく、あくまでも一方の見解です。したがって、claimは裁判や論争に関する英語でよく用いられます。
bragging rightsは、brag「自慢する」とrights「権利」が組み合わさった日本語になりにくい英語特有の表現で、直訳すると「自慢する権利」です。本文のclaiming bragging rightsは、競争に勝ったと誇らしげに主張する様子を表しています。
5Gとはfifth generation「第5世代」を略したものです。ちなみに現在一般に使われている携帯電話の通信技術は4G、つまりfourth generation「第4世代」です。

センテンス 2
The telecommunications company says it's the first in the world to have a 5G network and a phone that can use it.cal
その通信会社は、自社が世界初の5G通信網とそれに対応する携帯電話端末を所有する会社であると述べています。
解 説

the first in the world to do ...は「世界で初めて~するもの」や「世界に先駆けて~するもの」を指します。ここでのfirstは順序を表す別の単語に置き換えて応用できます。例えば、Country A was the last in the world to abolish slaveryなら「A国は世界で最後まで奴隷制度を廃止しなかった」です。
5G network「5G通信網」は携帯電話技術のことですから、ここでのphoneは「携帯電話端末」を指しています。

センテンス 3
But the claim isn't without controversy. South Korean media are reporting that providers in their country beat Verizon to the punch.cal
しかし、この主張に論争がないわけではありません。韓国メディアは、韓国企業がベライゾンの先を越したと報じています。
解 説

isn't withoutはdouble negative「二重否定」と呼ばれる手法で、「~がないわけではない」、つまり「~がある」という肯定になります。
providerは「提供者」ですが、ここではtelecom service provider「通信サービス会社」のことです。
beat ... to the punchはインフォーマルな慣用句で、もともとはボクシングの「先にパンチを打つ」という意味ですが、そこから転じて「~の先を越す、~に対して先手を打つ、~の機先を制する」という意味になりました。

センテンス 4
Verizon Communications said Wednesday that its next-generation network is now available in parts of Chicago and Minneapolis.cal
ベライゾン・コミュニケーションズが水曜日に発表したところでは、同社の次世代通信網はシカゴとミネアポリスの一部で現在提供されているとのことです。
解 説

この発表が行われたWednesdayとは、4月3日でした。
next-generation network「次世代通信網」とは、前述の5G network「第5世代の通信網」を言い換えたものです。
5Gに対応したスマートフォン向けのサービスを開始したのは、中西部のイリノイ州シカゴとミネソタ州ミネアポリスの2つの都市です。
availableは「入手可能な」という形容詞で、サービスが得られる状態にあることを示します。

センテンス 5
The only catch is that customers need a particular model of Motorola phone to use it.cal
唯一の難点は、顧客が5Gを使うにはモトローラ製の特定の端末が必要になることです。
解 説

ここでのcatchは名詞で、「難点、隠された問題点、話の裏、落とし穴、わな」などを意味します。例えば、What's the catch?と言えば「何か話の裏でもあるのですか?」です。
particularは「特定の」です。

センテンス 6
Verizon originally planned to start the 5G service on Thursday next week.cal
当初ベライゾンは、来週木曜日に5Gサービスを開始する予定でした。
解 説

originallyは「当初は、初めは、そもそも」という副詞で、initiallyでも同じ意味です。日本語でいう「オリジナル」は、「独創的」や「原本」という意味が中心なので、英語本来の用法として覚えましょう。

センテンス 7
But it rushed the launch date forward after South Korean telecom firms said they would introduce their own 5G services on Friday.cal
しかし、韓国の複数の通信会社が自前の5Gサービスを金曜日に始めると発表したことを受けて、開始日を急きょ前倒ししました。
解 説

rushは「~を急に動かす」という他動詞で、rushed the launch date forwardは「開始日を急きょ前倒した」です。
ベライゾンの当初のサービス開始日はThursday next week、つまり4月11日でしたが、韓国勢がFriday、つまり4月5日に開始するという動きを受けて、前述のように4月3日に前倒ししたのです。

センテンス 8
CEO Hans Vestberg declared his company the winner of the race to make 5G a reality for consumers. He said Verizon plans to expand the network to 30 U.S. cities by the end of the year.cal
ハンス・ヴェストベリCEOは、消費者に対して5Gを現実のものとする競争に同社が勝利したと宣言しました。ベライゾンはこの通信網を年内にアメリカの30都市に拡大する計画だと彼は述べました。
解 説

CEOはchief executive officer「最高経営責任者」の頭文字を取ったもので、企業ニュースでは頻繁に使われています。他にもCFO(chief financial officer)「最高財務責任者」やCOO(chief operating officer)「最高執行責任者」など多くの用語があります。
declare ABは「AをBだと宣言する」です。ここではA=his companyが目的語、B=the winnerが補語になりますが、AとBの間に何も入らない点に注意が必要です。
前置詞byは「~までに」を示す用法です。by the end of the dayなら「今日中に」、by the end of the monthなら「今月中に」です。

センテンス 9
But in South Korea, three telecom firms say they started their 5G services on Wednesday night, and local media say the launch took place a couple of hours before Verizon's, making it the true world-first.cal
しかし韓国では、3つの通信会社が5Gサービスを水曜日の夜に開始したと述べ、地元メディアは、この開始はベライゾンよりも2時間早く行われ、こちらが真の世界初だと報じています。
解 説

ここでのsayはセンテンス1のclaimと同様、あくまでも一方的な主張だというニュアンスで使われています。前段は韓国通信会社の主張で、後段は韓国地元メディアの主張という意味合いです。
韓国の大手通信会社3社は、5GサービスをWednesday night、日本時間の4月3日午後11時に開始したと発表しています。これはベライゾンより2時間早かったと報じられています。
a couple of hoursは「2時間」ですが、a couple of ...は必ず「2つの」を示すわけではなく、時に「2、3の」や「いくつかの」を表すこともあります。