2019年4月18日(木)
米で神道の美術品展
MAJOR SHINTO EXHIBITION OF RARE ART OPENS IN U.S.
英語タイトルのMAJOR SHINTO EXHIBITION OF RARE ART OPENS IN U.S.は「神道の秘宝の大展覧会、アメリカで開幕」です。
アメリカ中西部で、日本古来の神道に根ざした美術品を一堂に集めた展覧会が始まり、初日から大勢の人が詰めかけました。
今回のニュースを通して、日本文化を説明するための英語表現を学びましょう。
An exhibition of Shinto religious art opened at the Cleveland Museum of Art Tuesday.
It features 125 pieces, including folding screens and sculpture from the 8th century through the 19th century. It was curated from U.S. and Japanese museums as well as shrines across Japan.
A sculpture of a seated deity from a shrine in the old Japanese capital of Nara is among the exhibits. It's designated as a national important cultural property and is on loan outside Japan for the first time.
(Sinead Vilbar / Curator, Cleveland Museum of Art)
"The deep level of thought that went into producing these works of art ... I think when we encounter that, we can only have tremendous respect for the artist who created them."
Experts say it's the first time in 40 years that an exhibition of exclusively Shinto religious art has been held in the U.S.
センテンスごとに学ぶ
exhibitionは「展覧会」、Shinto religious artは「神道という宗教の芸術や美術」です。
Cleveland「クリーブランド」は、アメリカ中西部オハイオ州にある都市で、the Cleveland Museum of Artは「クリーブランド美術館」です。
4月9日(火曜日)に開幕した「日本の神道美術展」は、来年の東京オリンピック・パラリンピックを前に日本文化への理解を深めようと、クリーブランド美術館が国際交流基金や奈良国立博物館などの協力を得て開きました。
冒頭のitは、クリーブランド美術館で開かれている「神道美術展」を指しています。
ここでのfeatureは、催し物などで「特集する、呼び物とする」という意味の動詞です。名詞としても、「特徴、外観、呼び物、特集記事」など幅広く使える単語です。
foldingは「折り畳み式の」という形容詞で、folding screenは日本の「びょうぶ」を英訳したものです。
sculptureは「彫像、彫刻(作品)」です。
ここでのcurateは、展覧会などを「企画する」という動詞です。
ここでのshrineは日本の「神社」ですが、それだけではなく、聖人ゆかりの「聖地、祭壇、聖堂」などを意味することもあります。
前置詞のacross ...は「~を横断して」で、across Japanは「日本中で、日本各地の」という表現です。
seatedは「座っている状態の」、deityは「神、神格」で、seated deityは「座した神」です。ここに出てくるa sculpture of a seated deityは具体的には、奈良県の與喜(よき)天満神社が所蔵する国の重要文化財「木造天神坐像」のことです。
名詞exhibitは「展示品、展覧会、証拠物件」などの意味です。動詞としては、「展示する、(感情、証拠などを)示す」という意味です。
冒頭のitは、前のセンテンスに登場した「木造天神坐像」を指しています。
designateは「指定する、指名する」です。ここでは受け身形で、be designated as ...「~として指定される」となっています。
national important cultural propertyは「国の重要文化財」です。propertyには「所有物、財産、所有権」などの意味があります。
on loanは「貸出中で」という表現です。
クリーブランド美術館の学芸員、シネード・ビルバーさんの言葉です。
go into doing ...は、何かが「~することに注がれる」という表現です。
動詞encounterは、思いがけなく「出会う、遭遇する、かいこうする」という意味です。名詞としては、思いがけない「出会い、遭遇、かいこう」で、ちなみにスピルバーグ監督の映画「未知との遭遇」の原題は"Close Encounters of the Third Kind"です。
tremendousは「ものすごい、途方もなく大きい、すばらしい」という形容詞です。
first time in 40 years「40年間で初めて」は、つまり「40年ぶり」ということです。
exclusivelyは「もっぱら、独占的に、全く~だけで」という副詞です。
美術展に協力した奈良国立博物館の松本伸之館長は、「日本にいる日本人でもなかなか目にすることができない秘宝も見ることができる。日本の伝統美術を知ってもらうきっかけになればうれしい」と話しています。