2019年5月31日(金)
スイスで EUの銃規制を採用へ
SWISS VOTERS BACK TIGHTER GUN CONTROL IN REFERENDUM
英語タイトルのvoterは「有権者」、backは「支持する」、referendumは「国民投票」のことなので、SWISS VOTERS BACK TIGHTER GUN CONTROL IN REFERENDUMは「スイスの有権者は国民投票でより厳しい銃規制を支持」です。
スイスの銃規制に関する国民投票の結果を伝えるニュースです。スイスとEU=ヨーロッパ連合の関係はどのようなものでしょうか。スイスで銃を所持している人が多いのはなぜでしょうか。こうした点に注意しながら、スイスの銃規制策について英語で学習しましょう。
Sunday's referendum asked voters to decide whether to follow stricter gun control rules adopted in the EU. Media reported nearly 64 percent supported the restrictions.
Switzerland has a conscription system and a high gun ownership rate believed to be due to the tradition of former soldiers keeping their weapons.
The EU tightened its laws after the 2015 terrorist attacks in Paris, in which 130 people were killed. The rules restrict purchases of semi-automatic rifles and require manufacturers to put ID numbers on their products to make it easier to track them.
Switzerland isn't an EU member, but does belong to Europe's open-border Schengen Area. The EU has been urging the country to follow suit in gun laws. And the Swiss government also supported the idea, saying adopting the rules would allow the country to stay in the Schengen Area.
センテンスごとに学ぶ
ここでのbackは「支持する」という動詞で、法案に賛成票を投じることを表しています。
tighterは、tight「(規制や法律などが)厳しい」の比較級で、「より厳しい」という意味です。
gun control lawは「銃規制法」です。
conform with ...は「~に従う、~に同調する」で、ここでは「規則や法律に従う、準拠する」として使われています。
直接民主制のスイスでは、国の重要な案件はreferendum「国民投票、住民投票」で決めることになっていて、EUの銃規制策についても、採用するかどうかを問う国民投票が行われました。
whether to follow ...は「~に従うかどうか」という意味です。
stricterは、strict「(規則などが)厳しい」の比較級で、「より厳しい」という意味です。前のセンテンスに出てきたtighterとほぼ同じ意味です。
gun control rules adopted in ...は「~で採用されている銃の規制規則」です。
nearly 64 percentの部分は、nearly 64 percent (of voters)「投票したうちの64%に近い数の人々」と捉えることができます。
supportは「支持する」です。
conscription systemは「徴兵制」です。
gun ownership rateは「銃の所有率」です。
believed to be due to ...は「~のためだと思われている」です。
the tradition of former soldiers keeping their weaponsは「元兵士たちが自分の武器を持ち続ける伝統」で、兵役が終わったあとも銃を自宅で保管していることを指しています。
tightenは「厳しくする、強化する」という動詞です。センテンス1にはtightの比較級、tighter「より厳しい」が出てきました。
the 2015 terrorist attacks in Parisは「2015年のパリにおけるテロ攻撃」で、この後ろに続くin which以下でその内容を説明しています。
restrictは「規制する」です。
semi-automatic rifleは「半自動小銃」です。
ここでのrequireは「(法律などで)義務づける」という意味です。
make it easier to ...は「~することを容易にする」です。
ここでのtrackは「追跡調査をする」という意味です。
belong to ...は「~に属する」です。その直前にdoesがあるのは、EUの一員ではないけれど「~に属している」という点を強調しているからです。
open-borderは「国境が開かれている、国境のない」という意味で、自由に通行できるということを、このように表しています。
Schengen Area「シェンゲン圏」は、ヨーロッパ域内を国境審査なしで移動できるシェンゲン協定に加盟しているヨーロッパの26の国の地域を指しています。
the countryは「スイス」を指しています。
follow suitは「追随する」という表現です。suitには「トランプの組札」という意味があり、トランプで最初に出された札と同じ組札を出す場合に使うことから、「人のまねをする、先例に従う」という意味でも使うようになりました。ここでは「(EUと)足並みをそろえる」程度の意味で使われています。
the idea「その考え方」とは、銃規制に取り組むことです。スイス政府としては、EUの銃規制策を採用しないとシェンゲン協定から排除されかねないとして、これを支持していました。
allow A to Bで「AにBすることを認める」となります。
ここでのthe countryも「スイス」を指しています。