2019年7月2日(火)
八村塁 NBAドラフト1巡目指名
JAPAN'S HACHIMURA CHOSEN 9TH IN NBA DRAFT
英語タイトルのJAPAN'S HACHIMURA CHOSEN 9TH IN NBA DRAFTは「日本の八村(選手)、NBAのドラフトで9番目に選ばれる」です。
NBAアメリカプロバスケットボールのドラフト会議が20日、ニューヨークで行われ、アメリカの大学でプレーしていた八村塁選手が1巡目で指名を受けました。日本選手がNBAのチームから1巡目で指名を受けたのは初めてです。
今回のニュースで、ドラフトの結果を伝える表現を学びましょう。また、「初めて~するという快挙を達成する」を英語にしてみましょう。スポーツ以外の分野でも応用が利きます。
Hachimura was one of 20 prospects flown to New York for the draft. In his first press conference, Hachimura said he's looking forward to making an impact.
(Rui Hachimura)
"I can get rebounds and push the ball. I can shoot, I can pass, so I think I can help the team a lot."
The 21-year-old was born in Toyama Prefecture. His mother is Japanese, and his father is from the West African nation of Benin. After graduating high school, he moved to the States to play at Gonzaga University. In his final season, he led his team to the quarterfinals of the NCAA tournament.
Many people in Japan were watching the draft live.
センテンスごとに学ぶ
ここでのsensationは「大勢の人々の間に驚き・興奮・関心(センセーション)を巻き起こす人物」という意味で使われています。
make historyは「歴史的な偉業を達成する、歴史に新たな一歩を記す」という表現です。historyに、形容詞(として使える言葉)を添えて使うこともあります。例えば、Ichiro Suzuki made baseball history.なら「イチローは野球史に残る偉業を達成した」です。
NBAは、National Basketball Associationの略です。
NBAアメリカプロバスケットボールのドラフト会議は、シーズン終了後の毎年6月に行われます。30チームの指名が2巡目まで、合わせて60人が指名されます。
takenは、センテンス1のselectedの言い換えになっています。taken ninthは「9番目に選ばれた」です。
ここでのoverallは「全体で」という副詞です。overallは形容詞として使うこともあり、overall impressionなら「全体的な印象」、overall balanceなら「全体的なバランス」です。
ここでのprospectは「有望な人物、有力候補」です。なお、形容詞形のprospectiveは「有望な、見込みのある」という意味で使われます。例えばprospective customerなら「見込み客」、prospective candidate for prime ministerなら「将来の首相候補」です。
「飛行機でニューヨーク入りした」が、prospects who flew in to New Yorkではなく、flown to New Yorkと受身形になっているのは、NBAが招待したからです。今年は、このニュースのあと最終的に追加になった3人を入れた合計23人の候補が招待され、当日はGreen Roomと呼ばれる部屋で待機しました。八村選手は、その1人でした。
press conferenceは「記者会見」です。
look forward to ...「~(するの)を楽しみにする」は、名詞または動名詞(動詞+ing)を続けて使います。
make an impactは「衝撃を与える、影響を及ぼす」という意味で一般的に使われるフレーズですが、ここでは「(試合で)存在感を発揮する、ひと暴れする」といったニュアンスです。
八村選手の言葉です。
reboundは、シュートが外れ、バックボードまたはリングに当たって落ちてくるボール、またはそのボールを取ることです。
バスケットボール用語としてのpush the ballは、ボールを持った選手がドリブルしながら攻め上がることです。
八村選手は自身のプレーについて、オフェンスだけでなくディフェンスもできるし、試合にインパクトを与えることができる、リバウンドからボールを前に運べるところを見てほしい、など自分の持ち味について話しました。
x-year-oldは、例えばa 15-year-old student「15歳の生徒」や、 a 50-year-old suspect「50歳の容疑者」のように形容詞として使うこともできますが、本文のように「~歳の人」という意味の名詞としてそのまま使うこともできます。
「~を卒業する」はgraduate from ...と覚えている方も多いでしょう。fromを使わずにgraduate college、graduate high schoolとするのは、かつてはくだけた口語表現とされていたようですが、近年では書き言葉でも増えています。
quarterfinalは「準々決勝」です。ちなみに「準決勝」ならsemifinal、「決勝」ならfinalと言います。また、それぞれの出場者は、a quarterfinalist、a semifinalist、a finalistです。
NCAAは、National Collegiate Athletic Association「全米大学体育協会」の略です。NCAAトーナメント(全米大学選手権)は、アメリカの大学スポーツを統括するNCAAが主催する大会で、1,200以上の大学が参加する学生スポーツの最高峰の大会として知られています。アメリカンフットボールや野球など多くの種目で人気が高く、バスケットボールでも大学ナンバーワンを決める大会は「マーチ・マッドネス」(3月の狂乱)と呼ばれ、全米が盛り上がります。
八村選手は大会後、大学3年目で、大学卒業を待たずにドラフト対象選手となる「アーリーエントリー」制度を申請しました。
ここでのliveは「生放送で、実況中継で」という意味の副詞です。liveは、形容詞としても使います。a live TV showなら「生放送のテレビショー」です。This program is live from Los Angeles.と言えば「この番組はロサンゼルスから生中継です」となります。