2019年9月3日(火)
韓国 GSOMIA破棄を決定
S. KOREA NOT EXTENDING INTELLIGENCE PACT WITH JAPAN
英語タイトルのS. KOREA NOT EXTENDING INTELLIGENCE PACT WITH JAPANは「韓国、日本との情報協定を延長せず」です。
日本と韓国の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について、韓国政府は延長せずに破棄することを決めたと発表しました。
今回のニュースで、契約などの打ち切り(通知)と更新に際して使える英語を学びましょう。
Seoul made the announcement to scrap the pact on Thursday, saying it is not in line with its national interest. The General Security of Military Information Agreement has been automatically renewed every year since it was signed in 2016.
Japan and the United States had urged South Korea to renew it. They say the three-way cooperation, including the intelligence-sharing pact, is essential to counter threats from North Korea.
センテンスごとに学ぶ
falloutは、文字どおりには、核爆発のあと地上に降り注ぐ放射性粒子、いわゆるnuclear fallout「死の灰」のことです。そこから、不祥事や危機などが及ぼす「悪影響、予期しない影響、余波、副産物、副次的影響」という意味で使われます。
terminateは「打ち切る、終わりにする」です。この単語から、映画のTerminatorシリーズを連想する方もいるかもしれません。名詞形はtermination「終了、打ち切り」で、「解雇通知」はtermination notice、またはnotice of terminationと言うことがあります。
intelligence-sharingは「情報共有の」です。
(be) expected to ...は「~すると予想される、~することになっている」です。
notify A about ...は「Aに~について知らせる」です。
英語ニュースでは、たびたび首都の名前でその国(の政府)を指します。Seoulは「韓国政府」で、Tokyoは「日本(政府)」です。
urge A to ...は「Aに~するよう強く働きかける」です。
ここでのcommitmentは「約束、誓約」で、keep one's commitmentは「約束(誓約)を遵守する」という表現です。
bi-は「2つ」を意味する連結形(複合語・派生語の構成要素)です。bi-と、「側面(の)、側部(の)」という意味のlateralが結びついたbilateralは「2側面ある、双方の、2国間の」です。ちなみに、multilateralなら「多国間の」、unilateralなら「一国による、一方的な」です。
scrapは名詞では「くず、スクラップ」ですが、ここでは「破棄する、廃棄処分にする、スクラップにする」という動詞として使われています。ちなみに、メモ用紙として使う裏紙は、scrap paperと言います。
pactは「協定、(正式な)合意」で、センテンス1で使ったagreementを言い換えています。
lineは、もともとは「1本の線」です。in line with ...は「誰か(何か)と同じ線上にいる(ある)」ことから、「~と一致して、~に合致して、~に沿って」という意味で使われます。
renewは、new「新しい」に「再び」を意味する接頭辞re-が付いた動詞で、「新しくする、更新する」です。例えば、「免許を更新する」ならrenew a license、「契約を更新する」ならrenew a contractで表せます。
動詞の時制に注意を向けましょう。had urged South Korea to ...ですから、韓国が破棄を発表する前に、日米は韓国に対して更新するよう働きかけていたということです。
threatは「脅し、威嚇」です。「~を脅す、威嚇する」と言うなら、make a threat against ...のように表せます。
ここでのcounterは「対抗する」です。