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2019年9月5日(木)

ラジオ第2 2019年9月5日(木)の放送内容

G7サミット “首脳宣言”を見送り

G7 SUMMIT TO END WITHOUT FINAL COMMUNIQUE

2019年8月26日のニュース

英語タイトルのG7 SUMMIT TO END WITHOUT FINAL COMMUNIQUEは「G7サミットは最終宣言なしで終結」です。communiquéは「宣言」のことで、ここでは「首脳宣言」を指します。G7サミットサミット=主要7か国首脳会議では毎回包括的な「首脳宣言」が採択されていますが、今回はそれが初めて見送られました。
本文に出てくるjoint communiqué、possess、bolsterなどの英語表現に注目して、このニュースを学びましょう。

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Leaders of the Group of Seven countries are wrapping up three days of talks in France. And for the first time, the summit is ending without a joint communiqué.
On the final day, G7 leaders discussed regional matters, global warming, and the marine environment. French President Emmanuel Macron chaired the meeting. Before the summit, he suggested that he wanted frank discussions, including the contentious issue of Iran's nuclear program.
The leaders agreed to prevent Tehran from possessing nuclear weapons, and to seek peace and stability for the region. Iran's foreign minister made an unexpected appearance at the summit, bolstering hope that tensions could de-escalate.
But the summit was overshadowed by U.S. President Donald Trump's comments on the U.S.-China trade war. Trump also appeared at odds with other leaders over issues like free trade and climate change, preventing a joint communiqué.

センテンスごとに学ぶ

センテンス 1
Leaders of the Group of Seven countries are wrapping up three days of talks in France. And for the first time, the summit is ending without a joint communiqué.cal
主要7か国の首脳たちは、フランスで3日間行われている協議を終えつつあります。そしてこのたび初めて、共同宣言なしで首脳会議を終えることになります。
解 説

Group of Seven countriesは「G7=主要7か国」のことです。
wrap upは「(会議などを)終える」という句動詞です。
summitは「首脳会議」です。summitには「(山の)頂上」という意味もあります。
joint communiquéは「共同宣言」で、G7では「首脳宣言」と呼んでいます。communiqué「公式声明」は、もともとフランス語で、英語のcommunicateと語源は同じです。最近の報道では英語式に綴ることが増えていますが、フランス語式にcommuniquéとしている辞書も多く、フランス語がかつての国際語であったことが分かります。外交用語では、ほかにもdétent「(国家間の)緊張緩和」など、フランス語由来の単語が多数あります。

センテンス 2
On the final day, G7 leaders discussed regional matters, global warming, and the marine environment.cal
最終日にG7の首脳たちは、地域情勢、地球温暖化、そして海洋環境について協議しました。
解 説

regional matterは「地域問題」で、ここでは「地域情勢」という意味で使われています。
global warmingは「地球温暖化」のことです。
marineは「海洋の」という形容詞で、marine environmentは「海洋環境」です。

センテンス 3
French President Emmanuel Macron chaired the meeting.cal
フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、会議の議長を務めました。
解 説

ここでのchairは「議長を務める」という意味です。
今回のサミットはフランス南西部のビアリッツで開かれ、マクロン大統領が議長を務めました。なお、出席者はフランス(マクロン大統領)、アメリカ(トランプ大統領)、ドイツ(メルケル首相)、カナダ(トルドー首相)、イタリア(コンテ首相)、日本(安倍総理大臣)、イギリス(ジョンソン首相)の7か国首脳およびEUのトゥスク欧州理事会議長でした。

センテンス 4
Before the summit, he suggested that he wanted frank discussions, including the contentious issue of Iran's nuclear program.cal
首脳会談の前にマクロン大統領は、議論の分かれるイランの核計画問題を含め、率直な話し合いをしたいと提案していました。
解 説

frankは「率直な」という意味です。
contentiousは「議論を呼びそうな、異論のある、議論の分かれる、物議を醸す」という意味です。

センテンス 5
The leaders agreed to prevent Tehran from possessing nuclear weapons, and to seek peace and stability for the region.cal
首脳たちは、イランが核兵器保有するのを防ぐこと、および地域の平和と安定を求めていくことで合意しました。
解 説

preventは「防ぐ」です。Tehran(テヘラン)はイランの首都で、ここではイラン政府を指しています。
ここでのpossessは「保有する」という意味です。
nuclear weaponは「核兵器」です。
stabilityは「安定」です。

センテンス 6
Iran's foreign minister made an unexpected appearance at the summit, bolstering hope that tensions could de-escalate.cal
イランの外相がサミットの開催地に予想外の登場となり、緊張を緩和できるのではとの期待が高まりました。
解 説

unexpectedは「予想外の」という形容詞で、appearanceは「登場」という意味です。イランのザリーフ外相が事前の発表なく電撃訪問したことを、このように表しています。
bolsterは「強化する、高める」で、ここでは期待が「高まる」というニュアンスで使われています。
de-escalateは、「反対」を意味する接頭辞de-を付けてescalate「(段階的に)拡大・増大・上昇する(させる)」を打ち消しているので、「(大きさ、強さ)などを減少する(させる)、縮小する(させる)、(徐々に)緩和する」という意味になります。

センテンス 7
But the summit was overshadowed by U.S. President Donald Trump's comments on the U.S.-China trade war.cal
しかし米中貿易戦争に関するアメリカのドナルド・トランプ大統領の発言が、首脳会談に暗い影を落としています。
解 説

overshadowは「影を薄くする、暗い影を落とす、影を投げかける」という意味です。
trade warは「貿易戦争」です。アメリカと中国の貿易問題をめぐる対立は激化しており、互いの輸入品に追加の関税をかけ合う報復合戦を一段と拡大させています。

センテンス 8
Trump also appeared at odds with other leaders over issues like free trade and climate change, preventing a joint communiqué.cal
トランプ大統領は、自由貿易や気候変動などの問題に関してもほかの首脳たちと対立しているようで、これが共同宣言の採択を阻むものとなりました。
解 説

be at odds with ...は「(人が~のことで)争っている、不和である、対立している、食い違っている、~と一致しない」という表現です。
free tradeは「自由貿易」、climate changeは「気候変動」です。
サミットでは、自由貿易地球温暖化対策への対応で意見の隔たりが大きいことから、例年発出されてきた包括的な「首脳宣言」の採択は見送られました。首脳宣言の採択見送りは1975年にフランスで開かれた第1回のランブイエサミット以降、G7サミットの歴史で初めてです。