2019年11月5日(火)
Ogata's funeral was held at a church in Tokyo on Tuesday. Empress Emerita Michiko was in attendance.
In 1991, Ogata became the first Japanese national to serve as a UN high commissioner. She stayed in the role until the year 2000.
The Rwandan genocide and conflicts stemming from the collapse of the Soviet Union took place while she headed the UNHCR. Ogata initiated a policy to allow the agency to cover people displaced within their own country, after 1.4 million Kurds were denied entry to Turkey.
She was also known for visiting conflict areas to see the plight of refugees firsthand.
(Sadako Ogata / Former UN High Commissioner for Refugees)
"Being on the ground is essential to gain understanding from others. It's impossible to make proposals without direct knowledge or experience of what's going on at the scene."
センテンスごとに学ぶ
respectは「尊敬、敬意」で、pay one's respects to ...は「敬意を払う」ということから「挨拶する、表敬訪問する」という意味で用いられ、特にこのニュースのような場合は、日本語で言うなら「故人の葬儀に参列する、故人に最後のお別れをする」に相当します。
prominentは「著名な、卓越した」、diplomatは「外交官」です。
formerを役職などの前に付けると、「前~、元~」という意味が加わります。
refugeeは「難民」で、UN high commissioner for refugeesは「国連難民高等弁務官」です。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:the Office of the United Nations High Commissioner for Refugees)は、避難を余儀なくされたり、家を失ったりしたヨーロッパ人を救うために第2次世界大戦後の1950年に設立され、今日では世界中の難民の保護や支援に取り組んでいます。
緒方貞子さんは1927年に東京で生まれ、外交官の父親の転勤で幼少期を海外で過ごしたあと、聖心女子大学を卒業してアメリカの大学や大学院で学びました。
funeralは「葬儀」です。
empress emeritaは「上皇后」という称号です。
in attendanceは「出席して」という表現です。
葬儀には親族や緒方さんと親交のあった人たちが参列し、緒方さんと同じ聖心女子大学を卒業し親交を続けてきた上皇后さまも弔問されました。
ここでのnationalは「国民」という名詞で、the first Japanese national to ...は「~した初めての日本人、日本人として初めて~する」という表現です。
stay in the role until ...は「~までその任務にとどまる」です。ここでは国連難民高等弁務官としての任務を務め続けたことを表しています。
緒方さんは日本の大学で教べんを取っていた際に国連の代表団に加わり、1976年には日本の国連公使に女性として初めて就任し、1991年から2000年までの10年間は日本人として初めてUNHCRの高等弁務官を務めました。
Rwandanは、Rwandaからの派生語で、形容詞としては「ルワンダ(人・語)の」、名詞としては「ルワンダ人」です。
genocideは、genos(ギリシア語で民族の意味)+-cide(ラテン語で殺すという意味)から成る単語で、ある集団や民族などの「大虐殺、皆殺し、集団虐殺」です。
名詞conflictは「紛争、対立、不一致、衝突」です。動詞としても使えます。
stem from ...は「~から生じる、~に端を発する」という句動詞です。
collapseは「崩壊」、take placeは「起きる」という意味です。
ここでのheadは「率いる」という動詞です。
緒方貞子さんがUNHCRの高等弁務官を務めた1990年代は、東西冷戦の終結を受けて、世界各地で抑えられてきた民族や宗教の違いによる対立が噴き出して内戦や地域紛争が相次ぎ、大勢の難民や避難民への対応が深刻な国際問題となっていました。
initiateは、何か重要なことなどについて「着手する、新しく始める」という意味です。
the agency「その機関」は、UNHCRを指しています。
displaceは「(いつもの場所から)動かす、立ち退かせる、強制退去させる」です。名詞形は、displacement「移動、立ち退き、強制退去」と言います。
Kurds「クルド人」は、トルコ、イラク、イランなどに住み、国家を持たない人々です。
緒方さんは、1990年代に多くのクルド人がトルコに入国を拒否された際、UNHCRとして国外に逃れた難民だけでなく国内で行き場を失った避難民も保護の対象とするという新たな方針を打ち出し、国際社会全体で困難な状況にある人々を保護すべきだと訴え続けました。
sheは、緒方さんを指しています。
plightは「苦境、窮状」、firsthandは「じかに接して」という意味です。
緒方さんの言葉を英訳したものです。緒方さんは生前、「『現場感』というものがなくて、人は説得できないと思いますよ。現場の感覚というのがないと、本当に『こうしたらどうですか、ああしたらどうですか』という提言はできません」と語っていました。
on the groundは「現場で」という表現です。緒方さんの「現場感」という言葉を、being on the groundと訳しています。