2019年11月26日(火)
ヤフーとLINEが経営統合へ
YAHOO JAPAN, LINE TO MERGE
英語タイトルのYAHOO JAPAN, LINE TO MERGEは「ヤフージャパンとLINE、統合へ」です。ここでのtoは未来形を表します。
ソフトバンクグループのIT大手ヤフーと通信アプリ大手のLINEが、経営統合することで基本合意したと発表しました。これにより、検索やSNS、ネット通販、金融など、さまざまなインターネットサービスを一手に担う巨大グループが生まれることになります。
今回のニュースを通して、企業の経営統合に関連する英語表現を学びましょう。
Z Holdings, which controls Yahoo Japan, and Line have been negotiating a merger along with their parent companies, Softbank and South Korea's Naver. The parent companies will set up a 50-50 joint venture, and Yahoo Japan and Line would operate as subsidiaries of Z Holdings under its umbrella.
A series of procedures for the merger will be completed by October of next year. Z Holdings' current CEO, Kentaro Kawabe, will become a co-CEO with Line's Takeshi Idezawa.
Eighty-two million people in Japan use Line, while about 50 million use Yahoo Japan's search engine and news services. Yahoo Japan recently acquired one of the country's largest online fashion retailers, Zozo, for 3.7 billion dollars. Its merger with Line will likely affect the business strategies of other IT companies.
センテンスごとに学ぶ
app「アプリ」は、作業目的に応じて使用されるapplication program「応用プログラム」やapplication software「アプリケーション・ソフトウェア」の略です。messaging appは、メッセージの送受信ができる「通信アプリ」のことです。
ここでのmergeは「統合する、合併させる」という意味です。
which controls Yahoo Japanの部分は、Z Holdingsを説明しています。Z Holdings「Zホールディングス」はソフトバンクグループ傘下の持ち株会社で、ヤフージャパンはその子会社のひとつです。
negotiateは「交渉する」です。名詞形は、negotiation「交渉」です。
mergerは、動詞merge「統合する、合併させる」の名詞形で、「統合、合併」です。
along with ...は「~と共に」という表現です。
parent companyは「親会社」です。
the parent companies「その親会社」は、前のセンテンスに登場したソフトバンクとネイバーの2社を指しています。
set upは「立ち上げる、設立する、始める」という句動詞です。
joint ventureは「合弁企業」、subsidiaryは「子会社」です。
umbrellaは「傘」ですが、「包括的な組織、系列会社」という意味もあります。日本語でも「傘」という字を使って「~の傘下で」と言いますが、それに当たる英語表現がunder ...'s umbrellaや、(be) under the umbrella of ...です。本文のitsは、a 50-50 joint ventureを指しています。
発表によれば、親会社にあたるソフトバンクと韓国のネイバーが50%ずつ出し合う会社を設け、その傘下にZホールディングスを置いて、ヤフーやLINEを子会社にするということです。
a series of ...は「一連の~」、procedureは「手続き」です。
動詞completeは「完了する、完成する、やり遂げる、完全にする」です。形容詞として用いると、「完全な、全てそろった」を意味します。名詞形はcompletion「完了、完成」、副詞形はcompletely「完全に、すっかり」です。
形容詞currentは「現在の、現時の、流通している」です。名詞としても使用できます。
CEOはchief executive officer「最高経営責任者」の略で、co-を前に付けると「共同~」という意味が加わります。
ここでのwhile ...は「一方で~」という接続詞です。
名詞としてのsearchは「探すこと」で、search engine「検索エンジン」は検索を実行するプログラムです。
news serviceは、ニュースを配信するサービスのことです。
形容詞recent「最近の」に–lyが付いたrecentlyは「近頃、このごろ、最近」という副詞です。
acquireは「得る、手に入れる」で、ここでは企業を「買収する」という意味です。
retailerは「小売業者」です。ちなみに「卸売業者」なら、wholesalerと言います。
ヤフーの持ち株会社、Zホールディングスは9月、国内最大級のファッション通販サイトを運営するZOZOを買収することで合意しました。若い世代を取り込むことで、ライバルのアマゾンや楽天に後れを取るネット通販事業を一気に強化し、国内トップを目指すことがねらいです。
冒頭のitsは、ヤフージャパンを指しています。
likelyは「たぶん、おそらく」という副詞です。
affectは「影響する」です。
strategyは「戦略」で、business strategyは「経営戦略」です。
相次いで明らかになったヤフーの巨額買収や統合交渉は、楽天など、ほかのIT企業の戦略にも影響を与えそうです。