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2020年1月8日(水)

ラジオ第2 2020年1月8日(水)の放送内容

アナと雪の女王2』作曲家インタビュー

"Frozen 2" Songwriters Interview

2019年11月20日 収録

今週1週間は、映画特集!今回は『アナと雪の女王2』の作詞作曲を担当したRobert Lopez(ロバート・ロペス)さんとKristen Anderson-Lopez(クリステン・アンダーソン=ロペス)さんのご夫妻に、「ニュースで英語術」「SNS英語術」ネイティブパートナーのG・カズオ・ペニャ氏が行ったインタビューの一部を取り上げてご紹介します。
2人は、楽曲を制作するうえで何が大切であると述べているでしょうか。また、Into the Unknownという曲についてどう説明しているでしょうか。
インタビューに出てくるcharacter、boundary、mirrorなどの英語表現に注目し、作曲家たちが作品に込めた思いを読み取ってみましょう。

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Kazuo:
What was the most important thing for the two of you when making the music for this film?

Kristen Anderson-Lopez:
I think the most important thing for any movie that we do is to make sure that we are using the songs to tell the story. And that we work very, very closely with our collaborators.

Robert Lopez:
We knew the characters, and knew a little bit about how they sang. Anna is more of a fairy tale character, and Elsa is more of a mythic character. So the music reflects that still.

Kazuo:
I wanted to ask about Into the Unknown.

Kristen Anderson-Lopez:
We knew that we needed a song where Elsa really was asking the question of, like, "Where do I belong? Is this where I belong?" And we created this voice that sort of represented that unbearable restlessness we have.

Robert Lopez:
♪Ah-ah-ah-ah

Kristen Anderson-Lopez:
The chorus itself — it's repeated. It's ♪Into the unknown? ... which is in safe octave.

Robert Lopez:
It's the safe boundaries of our comfort zone.

Kristen Anderson-Lopez:
Right, and then, ♪Into the unknown! ... she steps a toe outside of her boundaries but comes back home. And then when she feels safe to do that, she gives over to it and goes, ♪Into the unknown!! That is like Elsa has left the building. So it mirrors the story that we're telling in the film.

センテンスごとに学ぶ

センテンス 1
What was the most important thing for the two of you when making the music for this film?cal
お二人にとって、この映画用に音楽を作るうえで最も重要だったことは何ですか?
解 説

カズオさんの質問です。
for the two of youは「お二人にとって」です。「お三方にとって」と言うなら、for the three of youとなります。数字の前に定冠詞theが入ることに注意しましょう。
make music は「音楽を作る、作曲する」ですが、ここではfor this film「この映画用の」音楽と限定されているためthe musicとなっています。

センテンス 2
I think the most important thing for any movie that we do is to make sure that we are using the songs to tell the story.cal
私たちが携わるどのような映画であれ、最も重要なことは、歌を使って物語を確実に語るようにさせることだと私は思っています。
解 説

クリステン・アンダーソン=ロペスさんの言葉です。
movie は「映画」です。類語に、filmやpicture、cinemaがあります。
make sure that ...は「~を確実にするようにする」です。
tell the story は「物語を語る」です。

センテンス 3
And that we work very, very closely with our collaborators.cal
また、共同制作者たちとの間で、本当に非常に密接に協力することですね。
解 説

work closely with ...は「~と密接に協力する」です。
collaboratorは「共同制作者」という意味です。ここでは、作品の監督のジェニファー・リーさんとクリス・バックさんを指しています。

センテンス 4
We knew the characters, and knew a little bit about how they sang. Anna is more of a fairy tale character, and Elsa is more of a mythic character. So the music reflects that still.cal
私たちは登場人物について知っていましたし、彼らがどのように歌うかも少しだけ知っていました。アナはどちらかというとおとぎ話に出てくるような登場人物で、エルサはどちらかというと神話に出てくるような登場人物です。ですので、今回も音楽がそれを反映しているのです。
解 説

ロバート・ロペスさんの言葉です。
ここでのcharacter は「登場人物」という意味です。映画の主人公である姉妹のうち、妹がAnna(アナ)で、姉がElsa(エルサ)です。
fairy tale は「おとぎ話」で、mythic は「神話上の、架空の」です。
reflectは「反映する」です。
ロペス夫妻は、前作『アナと雪の女王』でも歌曲を担当したことから、登場人物について知っていたと語っています。夫妻は、前作の主題歌「レット・イット・ゴー」で、第86回アカデミー賞歌曲賞と第57回グラミー賞を受賞しています。

センテンス 5
I wanted to ask about Into the Unknown.cal
「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」について、私はお聞きしたかったのですが。
解 説

カズオさんの質問です。
Into the Unknownは映画の中に出てくる曲の名前で、日本語では「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」というタイトルが付いています。英文ではこのような固有名詞は、多くの場合イタリック体で表記します。
unknownは「未知なる、未知の」という形容詞ですが、the+形容詞で抽象的なことがら、つまり「~なもの、~なこと」を示す用法があります。the unknownは「未知なるもの」です。この曲のタイトルを直訳するならば「未知なるものの中へ」といった感じでしょう。

センテンス 6
We knew that we needed a song where Elsa really was asking the question of, like, "Where do I belong? Is this where I belong?"cal
私たちは、エルサが「どこに私は属するのかしら?ここが私の居場所?」と実際に尋ねるような曲が必要だと分かっていました。
解 説

クリステンさんの言葉です。
ask the question は「質問をする」です。
belong は「属する」という意味で、ここでのwhere I belongは「自分の居場所」のことです。

センテンス 7
And we created this voice that sort of represented that unbearable restlessness we have.cal
それで、私たちが抱いている耐え難い落ち着きの無さをある意味で表すこの声を、私たちは作ったのです。
解 説

create は「作る」です。
sort ofは「ある意味では」という表現です。kind ofと同じように、断定を避けたり、ニュアンスを和らげたりするために会話でよく使われる表現です。
ここでのrepresent は「表す、表現する」という意味です。
unbearable は「耐え難い」という形容詞です。
restlessness は「落ち着きのなさ」です。

センテンス 8
The chorus itself – it's repeated. It's ♪Into the unknown? ... which is in safe octave.cal
コーラス自体は繰り返されます。♪Into the unknown …無難なオクターブになっていますよね。
解 説

Into the unknown?はクリステンさんが歌っている部分です。
repeatは「繰り返す」です。この曲では、Into the unknownという歌詞が繰り返されます。
safeには「安全な」という意味のほかに、「無難な」という語義もあります。
octaveは「オクターブ」です。oct-は「8」を表しますが、オクターブも8音から成り立ちます。

センテンス 9
It's the safe boundaries of our comfort zone.cal
私たちの安全地帯にある無難な境界内です。
解 説

ロバートさんの言葉です。
boundaryは「境界」です。
comfort zoneは「居心地がよいと感じる場所」という意味です。ここではクリステンさんの歌った部分が、聴き手にとって通常のオクターブ内にあるということを表しています。別の解釈としては、劇中でエルサがまだ自分が心地よいと感じている「城」の中にいることを示しているとも考えられます。

センテンス 10
Right, and then, ♪Into the unknown! ... she steps a toe outside of her boundaries but comes back home.cal
そうね、それで、♪Into the unknown! … 彼女は自分の境界から一歩外へ踏み出しますが、また元に戻ってくるんです。
解 説

クリステンさんの言葉です。
rightは間投詞で、ここでは「そうですよね、そう」といった意味です。
stepは「踏む」、toeは「つま先」で、ここでは境界から一歩外へ踏み出す様子を表しています。実際のメロディを聴くと、オクターブより1音上げて、すぐに戻っているのが分かります。

センテンス 11
And then when she feels safe to do that, she gives over to it and goes, ♪Into the unknown!! That is like Elsa has left the building.cal
そしてエルサがそれをしても安全だと感じると、それに身を委ねて、こんな感じで♪Into the unknown!! これは、まるでエルサが城を去ったような感じです。
解 説

feel safeは「安全だと感じる」という意味です。
to do that 「それをすること」とはすなわち、エルサが建物の外に出ることを指しています。
give over to ...は「~に委ねる、託す」という表現です。実際のメロディを聴くと、knownの部分が最初に出てきたオクターブから更に数音上がっていることが分かります。
特にアメリカ英語で使われる表現に(someone)has left the buildingがあり、これは誰かが「完全に去った」ことを強調するものです。本文では、エルサが「城を去った」という意味に加えて、「未知なるものの中に入っていく決断をした」という意味で使われているとも解釈できます。

センテンス 12
So it mirrors the story that we're telling in the film.cal
ですからこれは、映画の中で語っている物語を反映させているのです。
解 説

itはこの楽曲を指していて、歌が映画に描かれている情景や、キャラクターの心情を反映していると語っています。
ここでのmirrorは「反映する」という意味です。