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2018年9月20日(木)

ラジオ第2 2018年9月20日(木)の放送内容

南太平洋ナウルの大統領 中国に謝罪要求

CHINA-NAURU DIPLOMATIC ROW

2018年9月7日のニュース

英語タイトルのrowは「口げんか、口論」で、CHINA-NAURU DIPLOMATIC ROWは「中国対ナウルの外交騒動」です。
南太平洋の小国ナウルの大統領が、国際会議での中国の振る舞いを「とても横柄だった」と批判し、これに中国が強く反発しました。
今回のニュースでは、日本語の「批判・非難(する)」に当たる英語が名詞・動詞で何種類か出てきます。それらを中心に学習しましょう。

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The president of Nauru is engaged in a war of words with Chinese officials over their behavior at a regional summit. He accused a Chinese diplomat of insolence and bullying at the Pacific Islands Forum. China has in turn hit back.
Nauru is hosting this week's annual gathering. Its leader says the Chinese representative demanded to speak out of turn at a meeting. The apparent breach of protocol caused a tense exchange.
Nauru's president leveled criticism during a news conference, saying because the Chinese delegate was from a big country, "he wanted to bully us." The small island nation maintains diplomatic relations with Taiwan, but not China.
A Chinese Foreign Ministry spokesperson reacted sharply.

(Hua Chunying / Chinese Foreign Ministry Spokesperson)
"Nauru says China bullies small countries. That's a totally unreasonable accusation."

The spokesperson also criticized Nauru for initially demanding the Chinese delegation enter the country on ordinary passports, instead of diplomatic travel documents.

 

センテンスごとに学ぶ

センテンス 1
The president of Nauru is engaged in a war of words with Chinese officials over their behavior at a regional summit.cal
ナウルの大統領は、地域サミットでの振る舞いをめぐって、中国政府関係者と非難の応酬を繰り広げています。
解 説

be engaged in ...は「~に携わっている、~に没頭している」で、be engaged in a warは「交戦中」です。
war of wordsは「言葉の応酬、激しい口論、舌戦」です。
ここでのoverは「~をめぐって」という意味の前置詞です。例えば、a territorial dispute over the islandsなら「島をめぐる領土問題」です。
日本語の「行動」に当たる英語は本文のbehavior以外にもact、action、conductなどいくつかあります。behaviorは、特に他人に対する振る舞いを意味します。

センテンス 2
He accused a Chinese diplomat of insolence and bullying at the Pacific Islands Forum.cal
大統領は「太平洋諸島フォーラム」で横柄な態度を取り、弱者いじめをしたとして、中国人外交官を非難しました。
解 説

accuse A of ...は「~の行為をしたとしてAを糾弾する、告発する」です。...には犯罪や不正など非難されるべき行為が、名詞または動名詞(動詞のing形)で入ります。
bullyは「(弱い者を)いじめる」という意味です。
the Pacific Islands Forum太平洋諸島フォーラム」は、太平洋の国々が政治・経済問題を話し合う場として1971年に創設した政府間組織です。加盟国は18か国で、この中に中国は含まれません。しかしフォーラムは、閣僚レベルでの対話相手として18か国を認定しており、そこには中国も日本も含まれています。

センテンス 3
China has in turn hit back.cal
今度は中国側が反撃に出ました。
解 説

hit backは「反論する、殴り返す」です。
in turnは「次に、今度は、同様に」などの訳が当てられます。

センテンス 4
Nauru is hosting this week's annual gathering. Its leader says the Chinese representative demanded to speak out of turn at a meeting.cal
ナウルは、今週開催の年次大会を主催しています。ナウルの大統領が言うには、中国の代表者は会議の中で、自分の出番でないのに発言を認めるよう要求したとのことです。
解 説

its leaderは、the president of Nauru「ナウルの大統領」を指しています。
demand to ...は「~することを要求する」です。
turnは代わる代わる何かをするときの「順番」で、in turnなら「代わる代わる」です。本文のout of turnは「間違った順番で、順番を狂わせて」で、speak out of turnは「自分の番でないときに発言する、無分別に話す、軽率に出過ぎたことを言う」という表現です。
ナウルのワンガ大統領によりますと、中国代表団は別の国の首相の発言を遮って発言を認めるよう要求したということです。

センテンス 5
The apparent breach of protocol caused a tense exchange.cal
この明らかな儀礼違反が原因で、緊迫したやり取りが起きました。
解 説

ここでのprotocolは「外交儀礼、外交慣習」です。
breachは「(法律・義務)違反、(約束)不履行」です。a breach of ...の形でよく使われます。breach of protocolは「儀礼違反」です。ほかによく使うフレーズとして、a breach of confidence「信頼の裏切り、秘密漏えい」、a breach of privacy「プライバシー侵害」、a breach of contract「契約違反」、a breach of trust「背任」などがあります。
ここでのexchangeは「やりとり、口論」で、a tense exchangeは「緊迫した口論」です。an exchange of wordsと言えば「言葉の応酬」、a bitter/heated exchangeと言えば「激しい口論」です。また、a frank exchange of viewsなら「率直な意見交換」です。

センテンス 6
Nauru's president leveled criticism during a news conference, saying because the Chinese delegate was from a big country, "he wanted to bully us."cal
ナウルの大統領は記者会見で、中国の代表は大国から来ているので「我々を威圧したかった」のだと述べ、批判を浴びせました。
解 説

news conferenceは「記者会見」です。
動詞levelには「平らにする」などの意味もありますが、ここでは「批判を浴びせる」です。浴びせる相手を明示するときは、level criticism at (またはagainst) ...に続けます。
delegateは、政府などから国際会議などに派遣される「使節、代表」の一人ひとりを指します。本文では、センテンス4のrepresentativeの言い換えになっています。

センテンス 7
The small island nation maintains diplomatic relations with Taiwan, but not China.cal
この小さな島国は台湾と外交関係を結んでいますが、中国とは国交がありません。
解 説

the small island nation「その小さな島国」は、Nauru「ナウル」を指しています。
diplomatic relationsは「外交関係」です。diplomatic tiesとも言います。
ナウルは、台湾と外交関係を結んでいて中国と国交はなく、中国はこうした太平洋の国々を切り崩して、自らとの国交樹立を働きかけている最中です。

センテンス 8
A Chinese Foreign Ministry spokesperson reacted sharply.cal
中国外務省の報道官は強く反論しました。
解 説

近年はspokesman、salesman、businessmanなどに代えて、男女の区別のないspokespersonや、salesperson、businesspersonが使われることが多くなりました。
人の物言いや反応の仕方を修飾するときのsharplyは「厳しく、強く、辛らつに」という意味です。日本語でよく使う「~に強く反発する」を英訳するときの1つの選択肢として、react sharply to ...を覚えておくといいでしょう。

センテンス 9
"Nauru says China bullies small countries. That's a totally unreasonable accusation."cal
ナウル側は中国が小国をいじめていると言っていますが、まったく理不尽な言いがかりです」
解 説

中国外務省の華春瑩報道官の言葉を英訳したものです。
reasonable「理にかなった、筋の通った」に否定の接頭辞un-が付いたunreasonableは「不合理な、理不尽な」です。
センテンス2のaccuseの名詞形が、accusation「非難」です。

センテンス 10
The spokesperson also criticized Nauru for initially demanding the Chinese delegation enter the country on ordinary passports, instead of diplomatic travel documents.cal
華報道官はまた、ナウルが当初、中国代表団に対して外交官用のパスポートではなく一般のパスポートでの入国を求めたことを批判しました。
解 説

criticize A for ...は「~について(~していること、~したことについて)Aを批判する」です。forのあとには名詞か動名詞が入ります。
demand (that) 主語+動詞は「(主語)が~することを要求する」です。この場合の動詞(本文ではenter)は、主語(本文ではthe Chinese delegation)が三人称単数形でも、またdemandが過去形demandedだったとしても、原形にします。
センテンス6には代表個人を意味するdelegateが出てきましたが、delegationは「代表団」です。
travel documentsは「旅券」です。ここでは、passportsの言い換えになっています。